【初心者向け】Netflix(ネットフリックス)広告とは?特徴やメリット、出稿方法を詳しく解説

Netflix広告とは、動画配信サービスNetflixで配信できる広告メニューです。
Netflixの利用者は増加傾向にあり、さまざまな視聴者層にアプローチできる広告出稿先として注目されています。
本記事では、Webマーケティング専門家であるLifunextが数多くの企業様をご支援してきたノウハウを生かしてNetflix広告の特徴やメリット、実際の出稿方法や費用を解説します。
Netflix広告付きプランとは?
Netflix広告付きプランとは、2022年11月に導入された新たな料金体系で、低価格でNetflixを楽しめる代わりに広告が表示される仕組みです。
このプランでは、視聴中に短い広告が挿入されますが、通常のコンテンツラインナップを視聴可能です。
広告なしのプレミアムプランやスタンダードプランに比べてユーザーの月額料金が割安なため、より幅広いユーザー層にアプローチできるのが特徴です。
ユーザー属性
日本国内のNetflix広告付きプランは、従来よりも低価格を求める層に響いています。
特に、以下のような属性のユーザーが利用しています。

そもそもNetflixは、コンテンツの質やブランドイメージの高さから、高付加価値を求める中高所得層からの支持を受けているのが特徴です。
一方、広告付きプランでは、低価格帯で提供されながらも高品質なコンテンツにアクセスできることが利点です。
そのため、年齢では30代前半と、コストパフォーマンスを重視するユーザーが多い傾向にあります。
また、子持ち世帯率も34%あり、家計の負担軽減やお得感を求めるファミリー層にも支持されているのがわかります。
配信形式 (広告が表示されるタイミング)
Netflixの配信形式(広告が表示されるタイミング)は以下の4つです。
目的や訴求内容によって使い分けることで、広告配信の効果を高められます。
ポーズ広告
ユーザーが作品を一時停止してから5秒後に表示される広告です。
ブランドセーフティに配慮し、キーアートの横に表示されます。
ユーザーが中断を利用して広告に注目しやすいのが特徴で、ターゲティング機能も利用可能です。
キープウォッチング広告
エピソードを3話分継続して視聴した後、4話目の再生前に表示される広告です。
6秒間のバンパーとノンスキッパブルで構成され、ユーザーはスキップできません。
Netflixオリジナル作品とライセンス作品がともに出稿対象で、視聴習慣に合わせて訴求効果を高められます。
プレロール広告
エピソードの開始前に再生される広告です。
10秒、15秒、20秒、30秒に対応しており、作品前の短時間で強い印象を与えることが可能です。
ミッドロール広告
エピソード視聴中の中間部分に挿入される広告です。
10秒、15秒、20秒、30秒、45秒、60秒、75秒に対応しています。
物語の区切りなどを利用して、自然な導入で広告効果を狙うことができます。

広告フォーマット(広告の種類・形態)
Netflix広告に出稿できる広告のフォーマットは以下の3つです。
それぞれの特徴について解説します。
動画広告
映像と音声でメッセージを伝え、感情やストーリーなどの強い訴求力で印象付けることができるフォーマットです。
同一キャンペーン内での動画素材は3つまで入稿できます。
Netflixの動画広告はすべてスキップ不可(ノンスキッパブル)であるため、確実にメッセージを届けられるのが特徴です。
Netflixの調査によると動画広告の視聴完了率は90%以上と、高い水準で視聴されています。
静止画広告
一枚の画像で視覚的なインパクトを与えつつ、シンプルに情報を伝えられるフォーマットです。
ポーズ広告・キープウォッチング広告に出稿可能です。
制作時間やコストを抑えられる一方、動的表現ができないため訴求力に限界があります。
インタラクティブ広告
既存のクリエイティブにNetflixがQRコードを挿入し、ユーザーがアクセスすることでランディングページへと誘導できる双方向型の広告フォーマットです。
高い没入感とエンゲージメントを期待できるものの、制作に高度な技術が必要とされコストもかかります。
主なNetflix広告独自のターゲティング

引用:Netflixリサーチ
Netflix広告独自のターゲティングには、主に、ファーストインプレッション、TOP10、コンテンツジャンル、ブランドセーフティコントロールの4つがあります。
ファーストインプレッション
ファーストインプレッションは、原則としてユーザーがその日に初めて見るように広告を出稿するターゲティング手法です。
一社の独占はないのが特徴で、7日間から出稿期間を設定でき、他のターゲティング広告と組み合わせた運用も可能です。
新作や新しいエピソードの配信日、休日、キャンペーン期間などを利用して出稿することもできます。
TOP10
TOP10は、世界中で人気を集めているシリーズや映画などに出稿するターゲティング手法です。
作品のすべてのシーズンが掲載対象となっており、指定した期間内のTOP10のドラマや映画の再生前、再生中に広告を掲載できます。
センシティブコンテンツのブロックもできるため、自社のブランディングに最適なアプローチを行えます。
コンテンツジャンル
コンテンツジャンルは、作品ジャンルをもとに広告配信対象を指定できるNetflix広告独自のターゲティング手法です。
Netflixの作品は、7つの主要ジャンルと9つのテーマ別ジャンルに分類されています。
広告主は、その中から配信対象とするジャンルを選択でき、複数選択も可能です。
そのため、関心度の高いユーザーへの効果的なアプローチが期待できます。
ブランドセーフティコントロール
ブランドセーフティコントロールとは、広告主が自社のブランドイメージを守るために、広告が表示されるコンテンツの質や内容を管理できるターゲティング手法です。
ブランドイメージを損ねるような過激な表現や不適切な内容との連携や競合他社の広告との隣接を避けたい場合に最適です。
センシティブコンテンツのブロック機能では、性描写、ヌード、自殺や自傷行為、性暴力、過激な暴力描写、スタンドアップコメディの6つのテーマに分類して掲載先を制御します。
広告を流さない作品を手動で5〜20本指定することも可能です。

Netflix広告を出稿するメリット
Netflixでは多様なフォーマットやターゲティングを組み合わせて広告を出稿できるため、効果的なマーケティング施策として最適です。
ここでは、主な3つのメリットを解説します。
多くのユーザーへリーチできる
Netflix広告の大きなメリットは、世界中の多様なユーザーに効果的にリーチできる点です。
2025年時点で、Netflixは全世界に2.6億人以上の有料ユーザーを抱えており、最大級のシェアを誇っています。
この膨大な視聴者をもとに精度の高いターゲティングを行えるため、自社のブランド認知の向上や顧客獲得に貢献します。
視聴完了率が高い
Netflix広告は、視聴完了率が90%以上と、非常に高い点もメリットです。
Netflix広告では、ユーザーが広告をスキップできない仕組みが採用されており、一度再生が始まると必ず最後まで視聴されます。
その結果、広告主は伝えたいメッセージを確実に届けることができ、ブランド認知の向上や効果的な商品訴求を実現可能です。
視聴完了率の高さは、マーケティング戦略における大きなメリットといえるでしょう。
ハロー効果が期待できる
ハロー効果とは、良い印象を持ったものの周囲にも、自然と良いイメージを抱いてしまう心理現象です。
Netflixでは、高評価の作品群がそろっており、広告はそれらの作品の前後や再生中に配信されるため、自然なハロー効果が生まれやすいのが特徴です。
優れたコンテンツが広告の印象を引き立て、ブランドや商品のイメージ向上に貢献します。
結果として、消費者からの信頼を獲得し、効果的なマーケティング戦略へとつながります。
Netflix広告を出稿する方法と流れ
ここからは、Netflix広告を出稿する方法とその流れについて解説します。
出稿方法
Netflix広告は、広告在庫の販売をせず予約型を採用しているため、広告主は直接的に発注することができません。
Netflix広告を取り扱う広告代理店を経由して出稿する必要があります。
どの広告代理店でも一般的に手数料率は同程度ですが、不安を感じる場合は複数の代理店から相見積もりを取るのがおすすめです。
代理店によって、キャンペーンやターゲティングなどの強みも異なるため、自社の希望する配信に強い代理店と連携することで、より効果的な広告戦略を構築できるでしょう。
出稿の流れ

引用:Netflixリサーチ
まずは、広告代理店でのプランニングを経て、広告掲載の11営業日前に申し込みを行います。
スムーズにプランニングするために、商材や配信メニュー、掲載期間、予算、素材の秒数やターゲティングの有無を決定しておきましょう。
続いて、掲載開始の9営業日前に広告素材を入稿し審査が行われます。
審査の結果、差し戻された場合は、修正して再入稿を行います。
さらに、掲載期間中は広告代理店から週次レポートが発行され、終了後は9営業日以内に最終レポートが配信されます。
運用結果をもとに、さらに素材などを改善することで、より効果的な広告配信が可能です。
Netflix広告出稿が効果的な商材とは
Netflix広告出稿が効果的な主な商材は、高単価商材、ブランド価値が重要な商材、体験価値が重要な商材が挙げられます。
高単価商材
Netflix広告は、高単価商材(自動車や高級家電など)に最適です。
Netflixには、プレミアムな作品や配信環境が整っており、視聴者に好印象を与えるハロー効果が期待できるためです。
また、広告付きプランではスキップができないため、広告が必ず最後まで再生され、メッセージが確実に伝わります。
このような特性は、商材のブランド価値や高付加価値なイメージとマッチし、富裕層などターゲット層への効果的なアプローチが可能になります。
ブランド価値が重要な商材
Netflix広告は、プレミアムなコンテンツとあわせて配信されるため、表示される広告自体が洗練された雰囲気を醸し出し、自社のブランドイメージの向上に直結します。
さらに、優れた作品群との連動によるハロー効果により、高級感が保たれた状態でメッセージを伝えられます。
これにより、高級コスメやジュエリーなど、ブランド価値が極めて重要な商材の効果的な訴求が可能です。
体験価値が重要な商材
Netflixでは、良質な作品が厳選されて配信されているため、視聴者に高い信頼感と期待感を与えます。
また、映像を活用することで体験の魅力を引き立てられるため、特に、旅行やホテルなどの体験価値が重要な商材のイメージを喚起しやすく、理想的なマーケティングに繋がります。
Netflix広告出稿の課金形式と費用目安
ここからは、Netflix広告出稿の課金形式と費用目安を解説します。
課金形式
Netflix広告出稿の課金形式は、CPM課金(インプレッション課金)が取られています。
CPM課金とは、出稿した広告が1,000回表示されるごとに広告費が課金される形式です。
15秒の広告では6,620円、30秒では、8,280円が課金されます。
あくまで目安であり、最新情報は代理店にご確認ください。
費用目安
Netflix広告の最低出稿金額は、手数料込みで430万円となっています。
ただし、変更の可能性があるため、広告代理店へ最新の情報を確認するようにしましょう。
ちなみに、430万円の予算で30秒動画広告を出稿する場合(CPM8,280円を想定)は、およそ5万回前後の広告表示が可能です。
ただし、これは配信形式やターゲティングを行わない場合に限ります。
「TOP10コンテンツターゲティング」や「ファーストインプレッション」など、よりリッチな配信設定を行うとCPMが高くなり、同じ予算でも表示回数は少なくなります。

【知っておきたい】Netflix広告の注意点
Netflix広告は高所得層にもリーチしやすいですが、出稿に際しては注意点があります。
ここでは、4つの主な注意点を解説します。
最低出稿金額が高い
Netflix広告では最低出稿金額が430万円に設定されているため、広告主にとっては高額な負担となるケースがあります。
この出稿条件は、Netflixのブランドイメージを維持するために設定されているためです。
料金を含めた高い出稿基準によって、広告内容が配信作品の品質に見合うものとなり、視聴者の信頼を損なわない環境が保たれています。
結果として、広告がブランド価値の向上につながり、効果的な訴求を可能にしています。
出稿は広告代理店を経由する必要がある
Netflixは、Microsoft(旧Bing広告)と独占的な広告パートナー契約を結んでいるため、出稿や変更依頼は代理店を通じて行う必要があります。
代理店を経由させることでプロのサポートを受けながら広告戦略を展開でき、運用の透明性も確保できます。
他Web広告と比較してターゲティングが限定的
Netflix広告では、デモグラフィック(年齢や性別などの属性)、コンテンツジャンル、エリア別などのターゲティングが可能です。
一方で、掛け合わせ配信には制限があるため、他の複数条件を掛け合わせられるWeb広告に比較するとターゲティングが限定的になります。
そのため、狙いを定めた配信戦略の自由度が低い点に注意が必要です。
インプレッション保証型ではない
Netflix広告は予約型ですが、純広告のような一般的な予約型広告と異なり、「広告を何回表示するか」の保証はありません。
そのため、発注時の想定に比べて、実際の配信量が少なくなるリスクが伴います。
予算を最大限に活用し、確実なリーチを狙っている場合は、配信見込みのシミュレーションやリスク管理を行うことが重要です。
まとめ:【Netflix広告】届けるだけでなく惹き込む広告を!
Netflix広告は、高品質な商材を求めているユーザーへのアプローチに最適です。
これらの属性を考慮したうえで、ユーザーを巻き込む魅力的な広告を制作し、自社の商材に最適なフォーマットやターゲティングを行えば、効果的なリーチを見込めるでしょう。
ただし、最低出稿は430万円と高額で、広告代理店を経由して出稿しなければなりません。
また、他のWeb広告と比較するとターゲティングが限定的で、インプレッション保証もないため、目的や予算によっては、他のWeb広告を運用する方が良いケースもあります。
自社に最適なWeb広告の運用をご検討中の方は専門家に依頼するのもおすすめです。
Lifunextでは、リスティング広告やディスプレイ広告、SNS広告、動画広告と、さまざまなWeb広告運用の支援を提供しています。
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Lifunextは、Google ・Yahoo!・Meta・X(旧:Twitter)・LINEの認定代理店です。大手代理店出身のコンサルタントが多く在籍し、高品質な運用ノウハウを提供することができます。Lifunextの特徴はコンサルタントの評価制度を「顧客の評価」と連動して行っており、真のクライアントファーストなご提案を行える体制を大切にしています。
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2013年株式会社セプテーニに入社後、SEM本部に配属となり、5年間一貫してYahoo!、Googleのリスティング広告、ディスプレイ広告のコンサルタントとして従事。 Hagakure提案者とともに数々のプロモーションを改善へと導く。 BtoBからBtoC、WEBからアプリまで幅広い業界でクライアントを支援。単月2.2億円の納品売上ギネス更新経験をもつ。