SEO対策は意味ない?オワコンと言われる背景とこれからの取り組み方

AIの台頭や度重なるGoogleアルゴリズムの変化を目の当たりにし、SEO対策に取り組む必要性をあまり感じない方もいるでしょう。
しかし、結論から言えば「SEO対策は意味ない」という認識は誤りで、その重要性はむしろ高まりを見せています。
AI時代に適したSEO対策を行えば、低コストかつ効率的な集客が可能です。
本記事では、デジタルマーケティングの専門家である株式会社Lifunextが、SEO対策がオワコンと言われる背景を紹介したうえで、成果を出すためにはどう取り組むべきか、具体的な施策や考え方をわかりやすく解説します。
"SEO対策は意味ない“と言われる理由
対策をするものの効果を実感できず、SEO対策に意味がないと誤解してしまう方は少なくありません。
ここでは、SEO対策がオワコンと言われてしまう理由を5つ紹介します。

成果がすぐ出ない
SEO対策が「意味がない」と感じられてしまう理由として、短期間では成果が現れにくい点が挙げられます。
正しい施策を行ったとしても、検索順位が向上するまでには一定の時間を要します。
特に新規で立ち上げたばかりのサイトの場合は、検索順位が向上するまでに半年程度かかることも珍しくありません。
SEO対策は即効性には欠けるものの、一度上位表示されるようになれば、広告費をかけなくても継続的に集客できるという大きなメリットがあります。
中長期的な施策であることを理解したうえで取り組みましょう。
流入があってもコンバージョンにつながらない
検索画面からの流入数が多くても、コンバージョンにつながらない場合もあります。
SEO対策はあくまで流入を増やすための対策であり、コンバージョンにつなげるには動線設計が必要です。
せっかく流入が発生しても、コンテンツが読者のニーズとずれていたり、サービスの訴求が弱かったりする場合は、コンバージョンの増加が期待できません。
CTA設計はSEO対策を行う際に案外見落とされることが多いため、注意が必要です。
Googleのアルゴリズムにより順位が変動する
Googleは検索結果の品質向上のため、定期的にアルゴリズムのアップデートを実施しています。
これにより、上位表示されていたコンテンツの検索順位が急に低下することも珍しくありません。
そのため、労力が無駄になったと感じ、SEO対策に消極的になってしまう方もいるでしょう。
とはいえ、アップデートの主な目的は、低品質なコンテンツや不正なテクニックを使ったサイトを排除し、ユーザー体験を高めることにあります。
小手先のテクニックに頼るのではなく、ユーザーの検索意図に応える高品質なコンテンツを作成できれば、検索順位は安定しやすくなります。
ゼロクリックの増加
近年SEOの効果が不安視されるようになった背景として、ゼロクリックの増加が挙げられます。
Googleはユーザー体験を向上させるため、検索結果の上位に直接回答を表示する「強調スニペット」や企業や店舗の情報をまとめた「ナレッジパネル」を導入しています。
コンテンツにアクセスしなくても、ユーザーが必要とする情報を得られる場合には、検索上位に表示されてもクリックされないケースが増えているのです。
しかし、より深い情報を求めるユーザーはこれまで同様に検索上位の記事をクリックします。
さらに、強調スニペットやナレッジパネルに自社の情報が表示されるようになれば、集客数の拡大が見込めるでしょう。
AI技術の台頭
近年、調べものをする際に検索エンジンを使わず、AIチャットに質問するユーザーが増えたことで、今後は検索エンジンの需要が薄まるのではとの懸念が広がっています。
しかし、SEO対策の価値が消失したわけではありません。
AIの多くは、インターネット上にあるWebページやコンテンツを学習し、それをもとに回答を生成しています。
例えば、企業が作成した詳細な解説記事が、ChatGPTの回答の一部として引用されれば、間接的にブランドの認知度や信頼性の向上につなげることも可能です。
これからのWeb集客には、従来のSEO対策とAIに引用されるための工夫(LLMO)の両立が求められるでしょう。

意味のないSEO施策とは?
効果的なSEO施策は、Googleアルゴリズムのアップデートに伴い変化してきました。
検索エンジンや生成AIの質が高まるなか、正しいSEO施策を行わなければ、集客効果は期待できないばかりか、逆効果となってしまう可能性もあります。
ここでは、現在では意味のないSEO施策を5つ紹介します。自社のコンテンツに該当する箇所がないか、今一度確認してみましょう。
Googleのガイドラインに則していない
Googleは検索品質を維持するための明確なルールを「検索品質評価ガイドライン」として公表しています。
これに反する行為は、Googleから評価されないため、検索順位の向上は期待できません。
例えば、自社の利益を重視するあまりに広告をメインコンテンツの一部に見せかけたり、中古ドメインを悪用したりする手法は避けるべきです。
重大な違反と見なされペナルティが課されると、検索結果に表示されなくなるリスクもあります。
特にお金や健康、安全といった人々の人生に大きな影響を及ぼすYMYL(Your Money or Your Life)の領域では、情報の正確性や信頼性に対する審査が非常に厳格に行われるため、ガイドラインを遵守するよう心がけましょう。
自作自演の被リンクを増やす
被リンクの獲得はSEOにおいて重要ですが、Googleが評価するのは他者が設置する「ナチュラルリンク」です。
運営者がサイトの評価を高めるために自らリンクを設置する行為はガイドライン違反であり、意味がありません。
例えばQ&Aサイトやコメント欄に自らのサイトのURLを貼り付けたり、無料ブログを複数立ち上げてリンクを設置したりする手法は重大なペナルティの対象となります。
一時的に順位が上がることもありますが、すぐに見抜かれ、長期にわたるペナルティを受けるリスクが高いため、スパムリンクと誤解されるような対策は避けるべきです。
過剰な量のキーワードを詰め込む
キーワードを不自然に詰め込んだコンテンツは読みづらく、読者の離脱につながります。
結果としてGoogleからの評価が下がるばかりか、スパムと認識されるとペナルティを受けるリスクもあります。
Googleは一貫してユーザーファーストを掲げています。
キーワードの配置は、検索エンジンから正当な評価を得るために重要ですが、優先すべきはユーザー体験です。
共起語や関連キーワードを取り入れながら、自然な文脈のなかで使うようにしましょう。

低品質な記事を量産する
サイト内のページ数を増やしても、内容が薄く、ユーザーの利益にならない場合には、検索上位に表示される可能性は極めて低いと言えます。
GoogleはE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を重視しており、一般的な情報を網羅しただけのコンテンツはSEO上で不利になります。
ツールを活用する場合も専門家の監修をつけるなど、コンテンツの質を担保するための取り組みが不可欠です。
数多くのWebコンテンツのなかで自社の存在をアピールするには、コンテンツの量よりも質にこだわったSEO対策が求められます。
記事を更新しない
一度公開した記事を古い情報のまま放置してはいけません。
Googleは最新情報の提供を重視しており、古い内容を掲載しているとサイトの信頼度にも影響します。
公開時点で検索上位を獲得できても、最新情報を正確に記載した競合記事が出現すれば順位が低下するでしょう。
特に、法改正や市場変化が頻繁に起こる業界では、古い情報がユーザーの不利益に直結する可能性もあるため、定期的な更新(リライト)が不可欠です。
新規記事の追加だけでなく、既存記事のリライトにも積極的に取り組みましょう。
本来SEO対策で期待できる効果
適切な施策を行えば、広告費を抑えつつ集客できるのがSEOの魅力です。具体的には、以下の効果が期待できます。
- アクセス数の増加
- コンバージョン(CV)の増加
- ブランド認知向上
それぞれ詳しく解説します。
アクセス数の増加
SEO対策の最大の効果は、検索エンジン経由の自然流入を安定的に増やせることです。
検索結果の上位に表示されれば、クリック率(CTR)が高まり、自社サイトへのアクセス数が向上します。
また、検索ユーザーには購買意欲が高い「顕在層」だけでなく、課題解決の手がかりを探している「潜在層」も含まれます。
SEOはこうした幅広いユーザーにリーチできるのが特徴です。
広告に比べて成果が出るまで時間はかかるものの、継続的な流入が見込めるため、中長期的な集客方法として効果的です。
コンバージョン(CV)の増加
SEOは単なる集客だけでなく、コンバージョン(CV)の増加にも貢献します。
検索から訪れるユーザーは、自らの課題を解決したいという意欲が高く、必要な情報を得ることで、購買や問い合わせなどの行動に移りやすいのが特徴です。
たとえば、具体的なサービスや商品を検討しているユーザーに対しては、導入事例や料金表、FAQなどを提示することで、資料請求や見積もり依頼といったCVにつなげやすくなります。
ただし、CVを発生させるには、検索意図に合った情報設計や導線の工夫が不可欠であり、一定のスキルや戦略が求められます。
ブランド認知向上
コンテンツが上位表示されれば、ユーザーが自社情報を目にする機会(インプレッション)が増えるため、ブランド認知の向上が期待できます。
商品アピールを主目的とする広告とは異なり、SEOではターゲットの課題解決に寄り添う形で接触できるため、自社への信頼感や親近感を高めやすいのがメリットです。
SEO対策を通じて自社ブランドの信頼性を積み重ねていけば、やがて指名検索の増加やSNSでのシェアなど、他チャネルへの波及効果も期待できるでしょう。
正しいSEO対策をしよう
SEO対策の効果を高めるためには「コンテンツSEO」「外部対策」「内部対策」の3つの面からのアプローチが必要です。
ここでは、それぞれの目的やポイントについて解説します。

コンテンツSEO
コンテンツSEOとは、ユーザーの悩みを解決できる「答え」を記事として提供することで自社サイトへの集客につなげる手法です。
そのためには読者が検索を行った背景や、本当に知りたい内容を正確に理解したうえで、必要な情報を網羅した、質の高いコンテンツを作成する必要があります。
読者に必要な情報を論理的かつわかりやすく伝える工夫も重要です。
例えば、代表的な文章構成のフレームワークであるPREP法を用いることや、箇条書き、図表などを活用して視認性を高める配慮も欠かせません。

外部対策
Googleは第三者から信頼されるサイトを検索上位に表示する傾向があります。
このアルゴリズムを応用し、権威性の高いサイトからのリンク(ナチュラルリンク)や、サイトやブランド名が言及される「サイテーション」の獲得を目指すのが外部対策です。
他者からの評価を得るためには、業界メディアへの寄稿や、プレスリリース・SNS施策を通じて、自社の存在を積極的にアピールする姿勢が求められます。
外部対策は第三者の行為に影響されるため、即効性は期待できませんが、ドメイン全体の評価を高めるのに効果的です。成果が出るまで継続的に取り組みましょう。

内部対策
内部対策とは、検索エンジンにサイト構造やページ情報を正しく伝えるためのテクニックで、SEOの基盤となる施策です。
どれだけ質の高いコンテンツを公開しても、Googleに内容を正しく評価されなければユーザーに届けられません。
自社サイトを上位表示させるためには、クローラーを自社のコンテンツに呼び込み、内容を正しくインデックスさせることが重要です。
取り組むべき項目は、XMLサイトマップの登録やカテゴリーの整理、パンくずリストや内部リンクの設定、見出しの最適化など多岐にわたります。
自社サイトの状態を把握し、必要に応じて改善していきましょう。

SEO×LLMO対策でさらに効果を伸ばそう!
LLMO対策とは、ChatGPTやGeminiなど生成AIの回答に引用されやすいコンテンツ設計を指します。
AIの普及が進み、日本においても2025年のGoogleコアアップデート以降、AIO(AI Overview)の表示が増加しました。
つまり、上位表示されるだけでなく、AIの回答に自社コンテンツが活用されることでも、認知度・信頼性の向上や流入数の増加が狙えるようになったのです。
今後は、Google検索対策とLLMOを並行して進めることが、Webマーケティングの新たなスタンダードとなっていくでしょう。


SEO対策に関するよくある質問
ここでは、SEO対策に取り組む際に感じやすい疑問点についてわかりやすく解説します。
不安を解消し、自信をもってSEO対策に取り組んでいきましょう。
Q1.SEO対策は本当に意味がない?
A.いいえ、SEO対策は、費用対効果に優れた、非常に効果的なWeb集客の方法と言えます。
意味がないと誤解されるのは、広告よりも成果が出るまでに時間がかかり、直接的な効果が見えにくいためです。
しかし、一旦上位表示されれば広告費をかけずとも継続的に集客が可能です。適切なSEO対策を行えば、中長期的に検索順位やコンバージョン率を高められます。
Q2.AIが進化している今、SEOは不要になっていくの?
A.いいえ、AIが進化しても、SEOは不要にはならず、むしろその重要性は高まっていくと考えられます。
AIはWebコンテンツをもとに回答を生成しており、信頼性の高いコンテンツはAIにとっても必要不可欠な存在なのです。
SEO対策を基軸として、今後はAIに評価されやすい情報構造や、E-E-A-Tのような客観的な指標への対応が、ますます重視されるようになるでしょう。
Q3.SEO対策は個人ブログにも効果がある?
A.はい、個人ブログでもSEO対策は十分に効果を発揮します。
2025年のGoogleコアアップデートでは、E-E-A-Tのなかでも実体験に基づいたレビューやサイトの独自性が重視されるようになりました。
これは個人ブログにとって追い風と言えます。
個人ならではの強みを活かした戦略を立てるのがポイントです。
例えばニッチなテーマに特化すれば、競合が少ないため上位表示されやすく、長期的なトラフィックを獲得しやすいでしょう。
まとめ|“意味ない”を乗り越える、これからのSEO戦略
AIが普及しても、SEO対策の重要性は変わりません。
Web集客を安定化させるためには、中長期的な戦略であることを理解したうえで、新たなマーケティング手法であるLLMOと並行して取り組む必要があります。
とはいえ、コンテンツSEO、外部・内部施策と必要な対策は多岐にわたり、自社のみで成果を出すのは難しい一面もあります。
SEO対策に不安がある場合は、ぜひLifunextへご相談ください。戦略策定から実装まで一貫して対応できるため、迅速なサイト改善が可能です。
Lifunextは大手SEO会社では実現できないレスポンスの速さや柔軟な対応力などベンチャーならではの質の高い小回りが利くプロフェッショナル集団です。
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早稲田大学卒業後、新卒でパーソルキャリア株式会社に入社。その後、個人事業主としてWEBメディアやYouTubeチャンネルの運営を行う。現在はLifunextのSEO事業部責任者としてBtoB、BtoCを問わず多くの企業を支援している。