売上UP必至!?リターゲティング広告の仕組みと効果的な活用術を解説

リターゲティング広告は、一度サイトを訪問したユーザーに対し、再度広告を表示することで購買や問い合わせを促進する手法です。ディスプレイ広告でのリターゲティングの活用は、Webマーケティングにおいて重要な役割を果たします。
本記事では、ディスプレイ広告とリターゲティング広告の基本的な仕組みや運用のポイント、導入時の注意点について詳しく解説します。
ディスプレイ広告とは
ディスプレイ広告とは、広告の種類の一種でWebサイトやアプリの広告枠に画像や動画、テキストで表示される広告のことです。
画像や動画を使った広告配信が主であるため、視覚的にユーザーの興味を引きやすい特徴があります。検索結果に表示されるリスティング広告とは異なり、検索行動を起こしてないユーザーにも広告を配信できるため、商品やサービスの認知度向上に効果的です。
さらに、広告の配信データを分析し、ターゲット層に最適化しながら運用できる点もメリットです。
リターゲティング広告(リマーケティング広告)とは
リターゲティング広告(リマーケティング広告)とは、広告の配信手法の一種で一度Webサイトを訪れたユーザーや、アプリを利用したユーザーに再度広告を表示する仕組みのことです。過去に接触のあったユーザーに限定して配信されるため、広告の精度が高く、コンバージョン(成果)につながりやすい特徴があります。
リターゲティング広告とリマーケティング広告は基本的に同じ仕組みで、Google広告では「リマーケティング」、Yahoo!広告では「サイトリターゲティング」と呼ばれています。
リターゲティング広告の仕組みについて
一般的なリターゲティング広告の仕組みは以下のとおりです。
- ユーザーがWebサイトを訪問する
- サイトに設置されたタグがCookie情報を付与する
- Cookie情報をもとにユーザーの行動を追跡する
- 別のWebサイトやアプリを閲覧中に広告を表示する
- ユーザーが広告をクリックし、再びWebサイトに訪問する
リターゲティング広告は、過去に自社サイトやアプリに接触したユーザーに再度アプローチするための広告手法です。ユーザーがサイトを訪問すると、あらかじめ設置されたタグが作動し、Cookie情報が付与されます。このCookie情報を活用することで、別のサイトやアプリを閲覧中のユーザーに広告を表示することが可能です。

また、広告配信時には、訪問履歴や行動データを基にリストを作成します。このリストには特定のページを訪問した方や、一定期間内にサイトを訪れた方などが含まれます。適切なターゲティングにより、広告の無駄を減らし、効果的な運用が期待できるでしょう。
ディスプレイ広告でリターゲティングを行うメリット
リターゲティング広告を導入することによって得られる主なメリットを5つ紹介します。
確度の高いユーザーに絞って広告を配信することができる
リターゲティング広告の特徴は、自社サイトに訪問した履歴があるユーザーをターゲットにできる点です。商品やサービスに興味を持った可能性が高いユーザーだけに絞って広告を配信できるため、無関心なユーザーへの広告配信を避けられます。さらに、指定した条件やシナリオに基づき、購入意欲が顕在化している見込み顧客に的確なアプローチが可能です。
例えば、商品ページを閲覧したが購入には至らなかったユーザーをターゲットに設定することで、「再度商品を検討したい」という購買意欲を喚起しやすくなります。このように広告配信対象を絞ることで、より効果的なマーケティングが実現します。
タイムリーな広告配信をすることができる
リターゲティング広告は、ユーザーが他のWebサイトを閲覧中にも広告を表示できます。そのため、次の検索機会を待たずに、ユーザーに対して迅速かつタイムリーにアプローチが可能です。
例えば、ECサイトで商品を検討したユーザーが別のサイトを閲覧している際に、商品画像や特典情報を含んだ広告を表示することで、再訪問や購入を促進できます。このタイムリーな配信が、ユーザーの購買意欲を失わせないポイントとなります。
見込み顧客に再アプローチすることができる
商品やサービスの購入を迷ったり、検討を後回しにしたユーザーの中には、そのまま商品やサービスを忘れてしまうケースも少なくありません。リターゲティング広告は、そのようなユーザーに再アプローチするための有効な手段です。
例えば、訪問時に購入を迷っていたユーザーに広告を配信し、限定セールや割引情報を訴求することで、購買意欲を復活させることが可能です。また、商品やサービスの存在自体を思い出させる効果もあり、結果として購買や申し込みにつながるケースが多くあります。

費用対効果・CVRが高い
リターゲティング広告は、ターゲットを絞って配信するため、コンバージョン率(CVR)が高くなる傾向があります。一度訪問したユーザーを対象にすることで、無駄なクリックを減らし、興味のないユーザーに広告費を使うリスクを抑えられます。
また、配信条件やターゲットリストを細かく設定することで、広告の効率をさらに向上させることが可能です。例えば、特定の商品をカートに追加したが購入に至らなかったユーザーをターゲットにした広告を配信することで、高いCVRを実現できます。
単純接触効果を高めることができる
リターゲティング広告は、ユーザーに繰り返し広告を表示することで、単純接触効果(ザイオンス効果)が狙えます。単純接触効果は、同じ情報に触れる回数が増えるほど、その情報やブランドに対して親しみや好意を抱きやすくなる心理現象です。広告の分野においても、接触回数を増やすことで購買意欲を高めたり、ブランド認知を向上させたりすることが可能です。
ただし、接触回数を増やしすぎると逆効果になる場合もあります。研究によると、接触回数は10回程度が適切とされており、それ以上の表示はユーザーに不快感を与えたり、広告の効果を下げたりする可能性があります。そのため、広告配信の頻度を調整し、最適な回数で広告を表示することが重要です。
リターゲティング広告の課金方式
リターゲティング広告には、以下2つの課金方式があります。
方式 | 特徴 |
---|---|
クリック課金 | ユーザーが広告をクリックした際にのみ費用が発生する |
インプレッション課金 | 広告が表示された回数に基づいて料金が発生する |
クリック課金は、広告がクリックされなければ費用が発生しないため、興味のないユーザーに対する無駄な課金が発生しにくい特徴があります。ターゲットの興味を慎重に見極めたいときに適した課金方式です。
一方で、インプレッション課金は広告を表示した回数を基準に課金が行われます。そのため、クリック率が高い広告やブランディング目的の広告に適しています。特に、クリック単価を抑えながら多くのユーザーに広告を認知させたい場合には効果的です。ただし、広告がクリックされなくても表示された分の費用が発生する点には注意しましょう。
どちらの課金方式も一長一短があるため、広告の目的やターゲットに応じて使い分けることが重要です。
例えば、コンバージョン率を重視する場合はクリック課金を、ブランド認知を高めたい場合はインプレッション課金を選択するなど、目的に応じて最適な課金方式を採用しましょう。
リターゲティング広告を出すべき業界とは
リターゲティング広告は、特定のユーザーに対して効果的なアプローチができるため、特定の商品やサービスを扱う業界では特に高い効果が期待されます。ここでは、リターゲティング広告を出すべき業界を3つ紹介します。
EC
EC業界では、リターゲティング広告が効果的です。ユーザーが商品ページを閲覧したものの、購入まで至らなかったケースが多く見られるためです。
例えば、カートに商品を追加したものの、そのまま購入手続きが完了しなかった場合、リターゲティング広告を利用して該当商品を再度表示することで、購入意欲を喚起することができます。また、関連商品を提案する形で広告を配信することで、アップセルやクロスセルを狙うことも可能です。
旅行・観光業
旅行や観光業界でも、リターゲティング広告は高い効果を発揮します。旅行計画を検討しているユーザーは、一度旅行先やプランを検索した後、複数の候補を比較検討する傾向があります。そのため、リターゲティング広告で特定のツアーや宿泊施設の情報を再提示することで、ユーザーに選択を促すことが可能です。
さらに、早期予約特典や期間限定の割引情報を広告に含めることで、即時のアクションを誘発する効果も期待できるでしょう。
不動産
不動産業界では、商品(物件)自体が高額であり、購入や契約に時間を要することが一般的です。そのため、ユーザーが一度訪れた物件ページや関連情報を基に、リターゲティング広告を通じてフォローアップする必要があります。
また、「内覧予約を促進する広告」や「ローンシミュレーションツールへの誘導広告」など、ユーザーの検討プロセスを支援するような広告内容を提供することで、成約率の向上が期待できるでしょう。
リターゲティング広告を効果的に運用するためのポイント
リターゲティング広告は、一度サイトを訪れたユーザーに再度アプローチし、購入や問い合わせへとつなげる有効な手段です。しかし、無計画に運用すると広告費がかさみ、期待する成果を得られません。ここでは、リターゲティング広告を効果的に運用するためのポイントを5つ紹介します。

中小企業やスタートアップ向けの低予算活用法
中小企業やスタートアップは、限られた予算で最大の効果を出す必要があります。すべての訪問者に広告を表示すると、広告費が膨らむだけでなく、コンバージョン率の低下を招きます。そのため、広告を配信する対象を明確にすることが重要です。
例えば、カートに商品を入れたが購入しなかったユーザーや、問い合わせページを閲覧したユーザーなど、購入意欲の高い層に限定して広告を配信することで、広告費の無駄を削減できます。
リターゲティング広告を効果的に運用するには、ターゲットの精査が欠かせません。適切なユーザーに向けた広告配信を行うことで、予算を抑えつつ成果を最大化できます。
リスティング広告との広告費の割合の目安
広告予算を適切に配分することは、マーケティング戦略の成功に直結します。リスティング広告やディスプレイ広告、SNS広告、リターゲティング広告など複数の広告手法を併用する場合、それぞれの効果を分析しながら最適なバランスを見極めることが重要です。
リターゲティング広告は、すでにブランドに興味を持っているユーザーを対象にするため、一般的にコンバージョン率が高い傾向にあります。そのため、リスティング広告の予算と比較して、一定の割合(例:全体の20〜30%)をリターゲティング広告に割り当てるのが良いでしょう。ただし、業種や商材によって最適な比率は異なるため、定期的にシミュレーションを行い、パフォーマンスを検証しながら調整する必要があります。
広告疲れを防ぐ工夫をする
リターゲティング広告は、ユーザーが検索していないときでも表示されるため、過剰な露出による「広告疲れ」が発生しやすくなります。適切なフリークエンシー(表示頻度)を設定し、ユーザーが不快に感じないように調整することが大切です。
例えば、1ユーザーあたり1日3回までに制限する、一定回数以上表示された場合は別のクリエイティブに変更するなどの工夫が効果的です。また、同じ広告を何度も表示するのではなく、期間ごとに異なるメッセージを配信することで、ユーザーの興味を引き続けられます。
ターゲットリストの定期的な最適化をする
リターゲティング広告の成功は、適切なターゲットリストの作成にかかっています。訪問者の行動データを分析し、段階別にセグメント化することが重要です。
例えば、サイトを訪れただけのユーザーと、カートに商品を入れたが購入しなかったユーザーでは、広告のアプローチが異なります。購買意欲の高いユーザーに限定して広告を配信することで、広告費を無駄にせず、高いコンバージョン率を維持できます。
また、ユーザーの関心は時間とともに変化するため、リストの更新を定期的に行う必要があります。過去に購入したユーザーへの不要な広告表示を避けるために、除外リストを適用することも忘れてはいけません。
A/Bテストを活用し、広告を最適化する
リターゲティング広告の効果を最大化するためには、A/Bテストが欠かせません。広告のクリエイティブ、表示頻度、ターゲティングの設定など、複数の要素を比較検証することで、最も効果的な組み合わせを見つけられます。
例えば、広告画像のバリエーションを作成し、どちらのCTRが高いかをテストします。また、広告表示頻度を変えて、ユーザーに最適な回数を見極めることも有効です。ターゲットの属性を細かく分け、年齢や興味関心ごとに異なる広告を表示することで、より高いパフォーマンスが期待できます。
リターゲティング広告は、継続的な改善が求められる施策です。効果測定を怠らず、最適な戦略を構築することで、限られた予算内でも高い成果が得られます。
リターゲティング広告導入時の注意点
リターゲティング広告は、訪問経験のあるユーザーに再度アプローチできる強力な手法です。しかし、適切に運用しなければ期待した効果が得られないことがあります。ここでは、リターゲティング広告導入時の注意点を3つ紹介します。

新規ユーザーや潜在層に対するアプローチには適さない
リターゲティング広告は、自社サイトを訪れたことがあるユーザーを対象に配信されるため、潜在層へのアプローチには向いていません。サイトを訪問していないユーザーは広告の対象外となるため、新規顧客の獲得には適していないのです。
新商品の認知度を高めたい場合や、ブランドの認知を広めたい場合は、ディスプレイ広告やSNS広告を活用すると良いでしょう。これらの広告は、特定の興味や関心を持つユーザーに向けて配信できるため、潜在層へリーチしやすくなります。
検討期間が短い商材には向いていない
リターゲティング広告は、一定の期間をかけて検討する商材に効果を発揮しやすいですが、緊急性の高い商材には向いていません。例えば、水回りのトラブルや鍵の修理など、迅速な対応が求められるサービスでは、ユーザーが広告を目にしたときにはすでに解決済みであるケースが多くなります。
緊急性の高いサービスでは、検索広告を活用するのが有効です。検索広告は、ユーザーが必要とするタイミングで表示されるため、即時性のある商材に適しています。例えば、「トイレ詰まり 修理」や「鍵紛失 開錠」といった検索キーワードに対して広告を出すことで、即時の問い合わせや依頼につなげられます。
適切な頻度・回数を表示させないと逆効果になる
リターゲティング広告は、訪問経験のあるユーザーに再アプローチする手法ですが、適切な頻度で配信しないと逆効果です。同じ広告を何度も見せられると、ユーザーに不快感を与えたり、企業に対する悪印象を持たれたりする可能性があります。
この問題を防ぐためには、フリークエンシーキャップ(広告の表示頻度を制限する機能)を活用することが重要です。例えば、「1ユーザーあたり1日3回まで」といった設定を行うことで、過度な広告表示を防ぎながら適切なタイミングでアプローチできます。

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・リスティング広告運用のステップ
・リスティング広告運用を成功させるために
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まとめ:リターゲティング広告を活用すると効率的に売上をUPできる
ディスプレイ広告とリターゲティング広告は、効果的に活用することで売上向上に貢献します。ディスプレイ広告は視認性が高く、新規ユーザーの獲得に適しており、リターゲティング広告は過去に接触したユーザーに再アプローチすることで、購買やコンバージョン率を高めるのに役立ちます。
ただし、リターゲティング広告は頻度が高すぎると広告疲れを引き起こしたり、検討期間が短い商材には適さなかったりする注意点もあります。そのため、配信頻度を適切に設定し、商材に応じた広告手法を組み合わせることが重要です。
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2015年株式会社イー・ステート・オンラインに入社。営業として主に不動産案件のサイトのアクセス解析や市場調査情報を基づいたメディアプランの設計、 販促ツールの導入支援を行う等、Webマーケティングの幅広い業務を従事。社内アワード複数回受賞経験あり。2021年、 Lifunextにジョイン。現在はオペレーションとしてコンサルタントの作業効率化・分析サポートなどを行っている。