【SEO内部対策とは?】重要性や主要な15項目について詳しく解説

SEOに取り組む際、コンテンツの質やキーワード選定に注力するだけでは不十分です。
検索順位を安定的に上げるには、Webサイトの内部を整える「内部対策」が欠かせません。
本記事では、SEOの成果を最大化するために必要な内部対策を項目別に解説します。
SEOの基本から実践的な対策までを押さえたい方は、ぜひ参考にしてください。
SEOにおける内部対策とは?

SEOにおける内部対策とは、検索結果での上位表示を目指して、Webサイト内部の構造や情報設計を整えることです。
検索エンジンにページの内容を正しく伝え、コンテンツの価値を正当に評価してもらうための役割を担います。
内部対策は、自社で管理できるWebサイト内部に行う施策で、テクニカルSEOやオンページSEOとも呼ばれます。
SEOではコンテンツそのものの質を高めるだけでは不十分であり、ページ構造や内部リンクなどの技術的な面も整備する必要があるのです。
内部対策を軽視するとコンテンツ価値が伝わらず、検索順位に反映されない恐れがあります。
SEO全体の成果を最大化するためには、内部対策の理解と実践が欠かせません。
内部対策の目的と重要性
内部対策の目的は、検索エンジンにWebページの内容を正確に伝え、検索結果で適切に評価される状態をつくることです。
たとえコンテンツの質が高くても検索エンジンが情報を正しく理解できなければ、上位表示は期待できません。
検索エンジンは、まずクローラーがWebページを巡回して情報を集め、その内容をデータベースに登録(インデックス)し、キーワードとの関連性に基づいて検索順位を決定します。
この一連の流れに合わせて、内部対策も設計されていなければなりません。
内部対策には、主に次の3つの種類があります。
- クローラビリティの最適化
- インデックスの最適化
- ユーザビリティの最適化
上記の施策はそれぞれ検索エンジンにページ内容を正しく伝え、適切な評価を得るために欠かせない要素です。
内部対策はSEOの土台として、継続的に見直して改善を行う必要があります。
外部対策との違い
内部対策は、自社サイトの構造や技術面を最適化し、検索エンジンにページの内容を正確に伝えるための施策です。
一方、外部対策は、他サイトからの被リンクを通じて、検索エンジンへの信頼性を高めることが目的です。
両者はSEOの成果を支える基盤でありながら、アプローチの方向性が異なります。
検索エンジンは外部からの評価も検索順位を判断しています。
外部対策によって信頼性あるサイトからの被リンクが得られると、「他者から推薦されている」と判断され、評価が高まりやすくなるのです。
一方、内部対策は、自社で制御できる範囲に注力する点が特徴です。
HTML構造の整理やクローラーが巡回しやすいサイトマップの設置、ページの表示速度やモバイル対応などが主な施策として挙げられます。

クローラビリティ向上のための主要な内部対策
検索エンジンに自社サイトを正確に評価してもらうためには、クローラーがサイト内を円滑に巡回できる環境を整える必要があります。
ここでは、クローラビリティ向上のための主要な内部対策を紹介します。
XMLサイトマップ(sitemap.xml)の設置
検索エンジンのクローラーにWebサイトの構成を明確に伝えるには、XMLサイトマップの設置が有効です。
クローラーが巡回すべきURLを把握しやすくなり、重要なページが見落とされるリスクを下げられます。
Webサイトはページ数が増えるにつれて構造が複雑になります。
XMLサイトマップがあれば、動的ページや更新頻度の高いコンテンツも含めて確実に伝えることが可能です。
階層が深いページや新規追加されたURLは自然な巡回では発見されにくいため、サイトマップの存在が効果的です。
例えば、商品点数が多いECサイトでは、カテゴリページや商品詳細ページが多数存在します。
カテゴリページや商品詳細ページをXMLサイトマップに含めておくことで、検索エンジンに重要なURLを積極的に通知できます。
内部リンクの最適化
内部リンクの最適化は、クローラーの巡回効率を高めるだけでなく、ページ同士の関係性を明確にします。
サイト全体の構造が伝わりやすくなることで、検索エンジンが各ページを正しく評価しやすくなるのです。
内部リンクが適切に配置されていれば、クローラーは複数のページを効率的に巡回できます。
特に、更新頻度の高い記事や成果につながりやすいページに内部リンクを集約すると、検索エンジンからの注目度を高めやすくなります。
ある特集記事から関連する過去の記事へリンクを貼り、古い記事にも再度クロールされるような導線を構築することも可能です。
低品質ページの改善
検索アルゴリズムでは全体の品質を評価する傾向があるため、低品質なページを放置すると重要なページの価値までもが下がる可能性があります。
例えば、情報が古く、有用性が低下しているページや重複したコンテンツ、過剰な広告で構成されたページは、検索エンジンからの信頼を損なう要因です。
対策としては、過去に投稿した内容の薄いブログ記事を、現状のトレンドにあわせて情報を追加・更新すれば、検索エンジンに有用なページとして再認識されやすくなります。
また、ポップアップや自動再生動画など、ユーザーの閲覧を妨げる要素を取り除くことも品質改善の一環です。
リンク構造の最適化
リンク構造の最適化は、Webサイト全体のページ同士を論理的に結びつけ、重要な情報へ効率的にクローラーを誘導する仕組みを作る施策です。
内部リンク構造が整理されていれば、主要なページに優先的にクロールが届きやすくなります。
また、関連するページ同士をネットワークのようにつなぐと、クローラーにとってもユーザーにとっても移動しやすい環境が整うでしょう。
例えば、トップページからカテゴリページ、さらに詳細ページへと階層を明確にすると、サイト全体の構造が伝わりやすくなります。
さらに、それぞれのページに適切なアンカーテキスト付きのリンクを設けると、検索エンジンが各ページの役割を正確に把握できます。

パンくずリストの設置
パンくずリストは、クローラーにページの階層構造を正確に伝える手段として有効です。
ユーザーが現在どの位置にいるかを視覚的に示すだけでなく、クローラーにとってもディレクトリ構造の把握を助ける情報となります。
クローラーは、Webサイト全体の構造を理解したうえでページを巡回しており、パンくずリストによってカテゴリ間の関係性を認識しやすくなります。
クロールの効率が向上し、正しくインデックスされやすくなるのです。
例えば、トップページ > カテゴリページ > 詳細ページという流れを明示すると、検索エンジンは情報の重要度や関連性をより正確に把握できます。
サイト内の構造が明確に伝われば、主要なページへも到達しやすくなります。
構造化データマークアップの実施
検索エンジンにページの意味を正しく理解させたいなら、構造化データの活用が欠かせません。
検索エンジンは、HTMLだけではページの意味まで十分に理解できません。
構造化データを活用して「これは商品名」「これはレビュー評価」「これは著者情報」といった具体的な内容を判断しているのです。
例えば、会社概要ページに「住所」「電話番号」「代表者名」などを構造化データでマークアップしておくと、それらの情報が明確に認識され、検索結果にも反映されます。
さらに、商品レビューやFAQなどがマークアップされていれば、検索結果にリッチスニペットとして表示され、クリック率向上にもつながります。
定期的なリンク切れの確認
リンク切れの放置はクローラーの巡回を妨げる原因となるため、定期的なチェックが必要です。
サイト内の内部リンクが切れているとクローラーが正しく巡回できず、本来インデックスされるべきページが取りこぼされる可能性があります。
また、リンク先にアクセスできない状態はユーザーの離脱を招き、サイトの信頼性にも悪影響を及ぼします。
実際に、ページの削除やURLを変更したにもかかわらず、内部リンクの更新を忘れてしまうケースは少なくありません。
リンク切れによる巡回の妨げやユーザー離れを防ぐためにも、専用のチェックツールを活用してリンクの状態を定期的に確認することが大切です。
サイトの更新頻度を向上
サイトの更新頻度を高めると、検索エンジンからのクロールが活性化され、評価向上につながります。
更新の多いサイトは「現在も運用されている信頼性の高い情報源」と認識され、クロール対象として優先されやすくなるのです。
検索エンジンは情報の鮮度を重要な指標として扱っているため、長期間更新されていないページは古く価値の低いものと判断されてしまいます。
検索順位を維持・向上させるには、既存の記事を定期的に見直し、最新の統計や業界動向を反映させる必要があります。
特に情報の移り変わりが激しいテーマを扱うサイトでは、更新の有無が検索順位に直結するケースも少なくありません。
安定的にSEO成果を出すには、コンテンツの質を高めるだけでなく、定期的なメンテナンスと情報更新が必要です。

インデックス最適化のための主要な内部対策
検索エンジンに正確にページの情報を伝え、意図通りにインデックスしてもらうには、内部構造の整備が不可欠です。
コンテンツの内容がどれだけ優れていても、検索エンジンが正しく情報を読み取れなければ検索結果に反映されません。
ここでは、インデックス最適化のための主要な内部対策を紹介します。
主要タグの最適化
見出しタグ(h1〜h6)の設定は、検索エンジンにページの構造やテーマを正確に伝えるための基本です。
中でも、ページの主題を示すh1タグは、検索エンジンにとって重要な手がかりとされています。
h1タグには、そのページで最も伝えたいキーワードや内容を簡潔に記述します。
例えば、「採用情報」というテーマのページであれば、h1タグには「採用情報」という文言を入れ、「新卒採用」「中途採用」などをh2タグで記述すると、ページの構造が明確になるでしょう。
また、h1タグは1ページに1回だけ使用し、重複を避けることが原則です。
複数のh1タグがあると検索エンジンは主題を正しく認識できず、ページ全体の評価が分散する可能性があります。
見出しタグはデザイン上の装飾ではなく、ページの論理構造を示す大切な要素です。正しい設定がインデックスの最適化に直結します。
重複コンテンツの解消
Webサイト内に類似した内容のページが複数存在すると、Googleはどのページを評価すべきか判断できず、検索順位が不安定になる可能性があります。
また、内容が重複していると見なされた場合、一部のページが検索結果から除外されることもあります。
特にECサイトやメディアサイトでは、仕様違いの商品ページや記事のコピー・リライトが重複と扱われるケースも多いため注意が必要です。
例えば、同一のコンテンツが下記のように複数のURLで表示されている場合があります。
- https://example.com
- https://www.example.com
- http://example.com
いずれも同じページですが、URLが異なるためGoogleはそれぞれを別ページとして認識します。
結果的に、被リンクが分散したり、インデックスが重複したりする問題が発生するのです。
このような状況を回避するためには、canonicalタグを活用して正規のURLを明示しなければなりません。
headタグ内に <link rel=”canonical” href=”https://example.com”> のように記述し、検索エンジンに「このURLが評価対象である」と伝えます。
canonicalタグを用いてURLを統一する手法を「URLの正規化」と呼び、重複コンテンツの整理や評価の集中に役立ちます。
不要な競合や評価の分散を防ぐために、URL正規化を徹底し、検索エンジンに正しい判断を促す環境を整えましょう。
適切なnoindexタグの使用
noindexタグを活用すると、検索結果に表示させたくないページをインデックスから除外できます。
検索エンジンは、サイト内のすべてのページを同等に評価しているわけではありません。
そのため、検索エンジンから評価されにくいページは、インデックスの対象から除外することが望ましいのです。
例えば、アーカイブ一覧やタグページ、検索結果ページなどは、コンテンツとしての独立性が弱く、検索結果に表示される必要がないケースに該当します。
また、資料のダウンロードページやログイン後のユーザー専用ページのように、検索経由でのアクセスを必要としないページもインデックスの対象外とするのが適切です。
インデックス不要のページには、head内に<meta name=”robots” content=”noindex”>を記述すれば、検索エンジンから除外できます。
robots.txtを使用してクロール自体をブロックする方法もありますが、すでに取得された情報がインデックスに残ってしまう可能性があります。
確実に除外したい場合は、noindexタグによる制御が適しています。
altタグの設置
画像は視覚的な要素であるため、検索エンジンは内容を直接読み取れません。
そのため、alt属性(代替テキスト)を使って画像の意味や目的を明示することが重要です。
ページのテーマやトピックと関係の深い画像に関連キーワードを含めたaltテキストを記述すると、画像とコンテンツ全体の関連性が強化されます。
さらに、画像キャプションや周辺のテキストとも内容が一致していれば、画像検索でも評価されやすくなります。
また、altタグに加えて画像サイズをwidth・heightで指定すると、レイアウトの崩れを防ぎ、表示速度も向上します。
ページスピードの向上はクローラーの巡回効率を高める要因となるため、画像周辺の技術的な最適化が必要です。

ユーザビリティ向上のための内部対策
検索順位の向上を目指すうえで、ユーザビリティの最適化は重要です。
ユーザビリティとは、Webサイトの使いやすさや見やすさを指します。
ここでは、ユーザビリティ向上のための内部対策を紹介します。
モバイル対応のサイトにする(モバイルフレンドリー)
スマートフォンでの検索利用が主流となった現在、Googleはモバイルフレンドリーな設計を検索評価に反映しています。
2021年3月以降は「モバイルファーストインデックス」が全面適用され、モバイル版の表示が検索順位の基準になっているのです。
モバイル端末で見づらい、操作しにくい構成のままでは、検索順位に悪影響を与える可能性があるでしょう。
例えば、スマートフォンからの閲覧に適していないレイアウトや文字サイズでは、ユーザーがページを途中で離脱しやすくなります。
レスポンシブデザインを採用すればどの端末でも快適に閲覧できるため、ユーザー満足度と検索評価の両方を高められます。
参考:Google検索セントラル|モバイル ファースト インデックス登録への対応準備(移行期間延長)

サイトをSSL化(HTTPS化)する
HTTPSは、ユーザーとWebサイト間の通信を暗号化する技術です。
フォーム入力や個人情報の送信時に、第三者による盗聴や改ざんのリスクを軽減できます。
Googleも「HTTPSはランキング要因のひとつである」と公式に発表しており、安全性の高いサイトは検索エンジンからも信頼されやすくなっているのです。
例えば、https://example.com のように「https」で始まるURLは通信内容が暗号化されており、ブラウザ上でも「保護された通信」と表示されます。
一方で「http」で始まるサイトは暗号化されておらず、閲覧時に警告が出る場合もあります。
そのため、ユーザーが安全性に不安を感じて離脱する可能性が高くなるのです。
サイトをSSL化(HTTPS化)するとユーザーの個人情報を安全に守れるだけでなく、Googleからの信頼性評価が高まり、検索結果で上位に表示されやすくなります。
ページの表示スピード向上
表示速度が遅いサイトはユーザーにとってストレスの原因になるため、離脱率の上昇や直帰率の悪化につながります。
Googleは読み込み速度をランキング要因としても扱っているため、表示スピードの最適化は検索順位にも影響を及ぼす重要なポイントです。
画像を圧縮して容量を軽くしたり、ブラウザキャッシュを活用したりすると、ページの表示速度を短縮できます。
不要なJavaScriptの削減も有効で、情報へのアクセスがスムーズになり使いやすさが向上します。

SEO内部対策チェックリスト
SEOの成果を安定的に高めていくためには、日々の運用において内部対策が適切に実行されているかを定期的に確認する必要があります。
内部対策は、検索エンジンに対してWebサイトの内容を正しく伝え、ユーザーにも快適な利用環境を提供するための土台です。
内部対策におけるチェックポイントを一覧でまとめました。
対策種類 | 主な施策 | 重要度 | |
---|---|---|---|
クローラビリティ向上 | XMLサイトマップ(sitemap.xml)の設置 | ★★★★★ | |
内部リンクの最適化 | ★★★★★ | ||
低品質ページの改善 | ★★★★★ | ||
リンク構造の最適化 | ★★★★☆ | ||
パンくずリストの設置 | ★★★★☆ | ||
構造化データマークアップの実施 | ★★★★☆ | ||
定期的なリンク切れの確認 | ★★★☆☆ | ||
サイトの更新頻度を向上 | ★★★☆☆ | ||
インデックス最適化 | 主要タグの最適化 | ★★★★★ | |
重複コンテンツの解消 | ★★★★★ | ||
適切なnoindexタグの使用 | ★★★★☆ | ||
altタグの設置 | ★★★☆☆ | ||
ユーザビリティ向上 | モバイル対応のサイトにする(モバイルフレンドリー) | ★★★★★ | |
サイトをSSL化(HTTPS化)する | ★★★★★ | ||
ページの表示スピード向上 | ★★★★☆ |
日々の運用やリニューアル時の確認用として、ぜひ活用してください。
リストをチェックすれば、現在の自社サイトに内部対策の不足がないか一目でわかります。
まとめ:SEO内部対策を行い、効果を最大化させる!
SEOで成果を出すには、コンテンツだけでなくWebサイトの構造も整える必要があります。
検索エンジンに正確な情報を伝え、ユーザーにとっても使いやすい環境を提供する内部対策は、検索順位の向上を支える基盤です。
今回紹介した対策を継続的に見直し改善し続けると、検索順位の向上だけでなく、コンバージョンやユーザー満足度の向上にもつながるはずです。
まずは自社サイトの現状を確認しながら、着実に内部対策を進めていきましょう。
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早稲田大学卒業後、新卒でパーソルキャリア株式会社に入社。その後、個人事業主としてWEBメディアやYouTubeチャンネルの運営を行う。現在はLifunextのSEO事業部責任者としてBtoB、BtoCを問わず多くの企業を支援している。