マッチタイプ3種類!キーワード例と設定方法を解説

マッチタイプはリスティング広告の効果を大きく左右する機能です。マッチタイプの種類をしっかりと理解しておくことで、効果的なリスティング広告運用に繋げられます。

本記事ではマッチタイプの種類を紹介し、設定方法や優先度を解説します。

目次

3種類のマッチタイプ

マッチタイプとは、リスティング広告におけるキーワードの設定方法の一つです。キーワードに対する広告の表示条件を細かく指定することができ、広告のリーチと精度を調整できる重要な機能です。

マッチタイプは主に3つの種類があります。

  • 完全一致
  • フレーズ一致
  • 部分一致

完全一致はキーワードと完全に一致する検索クエリにのみ広告を表示します。フレーズ一致はキーワードを正確なフレーズとして含む検索に対して、部分一致はキーワードを含む広範囲の検索クエリに対して広告を配信します。

詳しくは次の表を参考にしてください。

検索クエリ完全一致フレーズ一致部分一致
安価 カメラ
カメラ 安価
安価 カメラ レンズ×
高性能 カメラ 安価××

それぞれのマッチタイプを詳しく解説します。

完全一致

完全一致はキーワードが検索クエリと完全に一致する場合にのみ広告が表示される設定です。特定の検索意図に対してのみ広告を表示できるため、不要なクリックを減らし、広告のコンバージョン率を高めることが期待できます。

完全一致は広告予算を効率的に使用できるようになりますが、表示される検索語句の範囲が限定されるため、流入数は他のマッチタイプに比べて少なくなりがちです。そのため、コンバージョンの獲得を狙う広告におすすめです。

マッチする検索語句例とマッチしない検索語句例は次の表を参考にしてください。

設定キーワードマッチする検索語句例マッチしない検索語句例
[ランニングシューズ]ランニングシューズレディース ランニングシューズ
[デジタルカメラ]デジタルカメラデジタルカメラ おすすめ

このように完全一致は検索クエリが設定キーワードと完全に一致した場合にのみ広告を表示させるため、ターゲットの範囲が非常に絞り込まれます。

フレーズ一致

フレーズ一致は指定したフレーズが検索クエリに含まれている場合に、広告が表示される設定です。フレーズに関連するキーワードも含まれるため、完全一致よりも幅広い検索クエリに対応できます。

フレーズ一致を利用することで、コンバージョンの獲得を目指しつつ、リーチの拡大や顧客の開拓に繋げられるでしょう。

マッチする検索語句例とマッチしない検索語句例は次の表を参考にしてください。

設定キーワードマッチする検索語句例マッチしない検索語句例
“ランニングシューズ”ランニングシューズ
メンズ ランニングシューズ
メンズ 運動靴 おすすめ
“デジタルカメラ”デジタルカメラ
デジタルカメラ おすすめ
高性能 カメラ 安価

フレーズ一致は完全一致よりも多くのユーザーにアプローチできる一方で、部分一致ほど広範囲ではありません。

フレーズ一致の詳細は、こちらの記事で詳しく解説しています。

Google広告のフレーズ一致とは?メリットを徹底解説

部分一致

部分一致は最も広範囲の検索クエリに対して広告を表示させるマッチタイプです。指定したキーワードが含まれる検索クエリだけでなく、類似のフレーズ、関連する検索語句、さらにはスペルミスや同義語に対しても広告が表示される可能性があります。

部分一致は多くの検索クエリに対して広告を表示させることができるため、広範囲の流入を獲得することが可能です。一方で、関連性の低い検索クエリにも広告表示されるリスクがあるでしょう。

マッチする検索語句例とマッチしない検索語句例は次の表を参考にしてください。

設定キーワードマッチする検索語句例マッチしない検索語句例
ランニングシューズランニングシューズ
メンズ ランニングシューズ
メンズ 運動靴 おすすめ
テニスシューズ 女性用
デジタルカメラデジタルカメラ
デジタルカメラ おすすめ
高性能 カメラ 安価
カメラ おすすめ 比較

部分一致を用いることで、さまざまな関連語句に対しても広告を展開できます。

マッチタイプの記号

マッチタイプには、それぞれ特定の記号が使われます。

マッチタイプ記号
完全一致角括弧[◯◯][ランニングシューズ]
フレーズ一致引用符”◯◯”“ランニングシューズ”
部分一致◯◯ランニングシューズ

部分一致の場合、記号はありません。

マッチタイプの設定方法

マッチタイプの設定方法はGoogle広告とYahoo!広告で異なります

Google広告上でのマッチタイプ設定方法

Google広告でマッチタイプを設定する方法は次の通りです。

  1. タイプリストで「キーワード」を選択
  2. 「+」をクリック
  3. キャンペーンと広告グループを選択
  4. 編集パネルにキーワードを入力
  5. マッチタイプを選択

まず、Google広告にログインして「キーワード」を選択します。キーワード選択画面の「+」をクリックし、キャンペーンと広告グループを選択しましょう。

編集パネルに設定したいキーワードを入力します。

上述した記号を用いて、マッチタイプを設定しましょう。

なお、マッチタイプはあとからでも変更できます。部分一致のキーワードを完全一致に変更したり、完全一致のキーワードをフレーズ一致にしたりすることが可能です。

Yahoo!広告上でのマッチタイプ設定方法

Yahoo!広告でマッチタイプを設定する方法は次の通りです。

  • 広告管理ツールの「検索広告」タブをクリック
  • 「キャンペーン管理」をクリック
  • 設定したいキャンペーンを選ぶ
  • マッチタイプを選ぶ

まず、広告管理ツールの「検索広告」タブをクリックします。

「キャンペーン管理」をクリックしましょう。

「キャンペーン一覧」の中からマッチタイプを設定したいキャンペーンを選び、広告グループ名をクリックします。

マッチタイプを選びます。マッチタイプの種類は、Google広告と同じです。

Google広告と同じように、あとから変更も可能です。


画像出典および参考:Yahoo!広告|マッチタイプの変更方法

マッチするキーワードが複数存在する場合の優先度パターン

マッチするキーワードが複数存在する場合、マッチタイプによって優先度が変わります。ここでは次に紹介する3つのパターンで優先度を紹介します。

  • 検索語句と同一キーワードの場合
  • スペル修正された検索語句の場合
  • 関連性と広告ランクの最適な組み合わせを含むキーワードの場合

検索語句と同一キーワードの場合

検索語句と同一キーワードの場合、優先度はどうなるのかを「完全一致キーワードの場合」「フレーズ一致または部分一致キーワードの場合」に分けて紹介します。

完全一致キーワードの場合

検索語句と同一キーワードの場合、完全一致キーワードが優先されます。例えば、ユーザーが「安価 カメラ」で検索したとしましょう。

  • 優先順位1位:完全一致(安価 カメラ)
  • 優先順位2位:フレーズ一致(安価 カメラ レンズ)

このような形になることが多いです。

フレーズ一致または部分一致キーワードの場合

完全一致キーワードが存在しない場合、一般的にはフレーズ一致が優先されます。フレーズ一致は部分一致よりも検索クエリに対する関連性が高いと判断されるためです。

しかし、広告の表示はキーワードの関連性だけでなく「広告ランク(入札価格と品質スコアの組み合わせ)」が大きく影響します。そのため、部分一致のほうが広告ランクが高いキーワードと判断された場合、部分一致が優先されるでしょう。

スペル修正された検索語句の場合

スペル修正された検索語句の場合、優先度はどうなるのかを「完全一致キーワードの場合」「フレーズ一致または部分一致キーワードの場合」に分けて紹介します。

完全一致キーワードの場合

スペル修正された検索語句の場合でも、完全一致キーワードが優先されます。検索画面で「次の検索結果を表示しています:」というメッセージが表示されるケースです。

フレーズ一致または部分一致キーワードの場合

完全一致キーワードが存在しない場合、フレーズ一致または部分一致キーワードのどちらかが優先されます。一般的には、フレーズ一致のほうが優先されることが多いです。

関連性と広告ランクの最適な組み合わせを含むキーワードの場合

検索語句と同一のキーワードがない場合、広告ランクや関連性が最も高いキーワードが優先されます。

関連性は次の点が評価されて決まります。

  • 検索語句の意味
  • 広告グループ内のすべてのキーワードの意味
  • 広告グループ内のランディングページ

参考:Google広告ヘルプ|広告ランクについて

優先ルールの例外が適応されるパターン

優先ルールには例外もあります。

  • 広告の表示につながらないキーワードである場合
  • キャンペーンが予算により制限されている場合

広告の表示につながらないキーワードである場合

広告の表示につながらない理由は、主に3つあります。

  • キーワードの検索ボリュームが少ない
  • 広告グループのすべてのクリエイティブまたはLPが不承認となった。
  • キャンペーンや広告グループの一部のターゲティング条件が満たされていない

キーワードの検索ボリュームが少ないキーワードは一時的に無効となり、広告の表示には使用されません。検索語句に一致した別のキーワードで広告が表示されます。

また、クリエイティブやLPが不承認になったり、ターゲティング条件が満たされていなかったりする場合も優先ルールは適用外となります。

キャンペーンが予算により制限されている場合

キャンペーンが予算により制限されている場合、ルール適用外になる可能性があります。トラフィックを最大限に獲得できない可能性があるためです。

制限がかかっていると、比較的低い入札価格で良好なパフォーマンスを示すキーワードが選ばれる傾向にあります。

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まとめ:マッチタイプの設定次第でリスティング広告のパフォーマンスが向上する

マッチタイプの設定次第でリスティング広告のパフォーマンスが向上します。広告の成果がうまく現れない場合は、マッチタイプを調整してみましょう。

マッチタイプには表示の優先度があります。複数設定している場合は、本記事で紹介した優先度を参考に、マッチタイプやキーワードを変更してみることも大切です。

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