Facebook広告アカウントの作成手順とトラブルシューティング解説

Facebook広告は自社の集客に効果が期待できるものの、アカウントの作り方や運用方法で悩む企業や担当者の方が多く見られます。

運用開始にあたって知っておくべきアカウントの設定方法やトラブルシューティングの内容について、この記事を読むことで詳しく学べます。

Facebook広告アカウントとは？

FacebookはさまざまなSNSがある中で、特に40代以上の世代に人気の高いサービスであり、ビジネス場面で使用頻度が高い点が特徴です。

Facebookはビジネスパーソンの使用頻度が高いことから、企業の集客においても効果が期待でき、広告アカウントを開設してサービスの認知や購買などを目的として活用が目立ちます。    

なお、広告を運用する場合、通常アカウントとは別に広告用アカウントの設定が可能です。専用アカウントがなければ運用できません。アカウントを作成すると固有のアカウントIDが付与され、「広告マネージャ」と「ビジネスマネージャ」を連携させながら活動していきます。

Facebook上でアカウント作成できれば連携している     Instagram・Threads     でも広告を配信できるため、活動範囲を大きく拡げられる点が特徴です。

Facebook広告アカウントの設定方法

ここからは運用アカウントの設定方法について紹介します。Facebook広告用のアカウント設定は以下の2種類を活用する方法があり、それぞれにメリットがあります。

方法	メリット
ビジネスマネージャ	・カスタマイズ性が高い ・予算を一元管理できる ・ドメイン認証ができる ・ビジネス用と個人用の切り替えが簡単
Facebookページ	・広告を早く出せる ・シンプルな広告を出稿できる ・簡単で手間がかからない

各アカウントの設定手順において難しい操作は特になく、運用をはじめようと思ったタイミングでスタートできる点が特徴です。自分にとってやりやすい方法はどちらか、目的に沿って運用するためには何が必要か、といった観点を持ちながら参考にしてみてください。

なお、一般的にはビジネスマネージャを活用するのが主流の傾向にあります。

ビジネスマネージャを使う

ビジネスマネージャを使って広告用アカウントを設定する手順は次の通りです。

アカウント設定

上記まで完了すると登録アドレスに追加認証用メールが届きます。添付URLにアクセスし、認証が完了するとアカウント作成は完了します。

詳細情報の入力

その上で、運用に必要な詳細情報を入力しましょう。入力方法は次の通りです。

1. メインのFacebookページを作成する。
2. 詳細情報を入力する。

この時、支払い情報の入力も必要です。「支払方法を追加」から入力できますが、クレジットカード情報が必要であるため、事前に準備しておくことをおすすめします。

Facebookページの作成方法

ここまでできれば初期設定は完了です。もし、ページを持っていない場合は次の手順に沿ってページを開設します。

1. ビジネス設定→ページ→「新しいFacebookページを作成する」をクリックする。
2. 該当するカテゴリを選択する。
3. ページ名とカテゴリを設定する。

ユーザーの管理方法

また、ユーザーを管理する場合は次の手順を参考にしてください。ユーザー管理が簡単にできます。

1. ビジネス設定→ユーザー→追加の順で選択する。

2.追加したいユーザーを招待する。

さらに、インスタグラムアカウントと連携する場合は、ビジネス設定画面のインスタグラムアカウントから「追加」を選択しましょう。「Instagramアカウントをリンク」と出てくるので、Instagramのログイン情報を入力すれば完了です。

Facebookページを使う

次にFacebookページを使う場合の設定手順について紹介します。ビジネスマネージャを使用せずに広告運用する場合、基本的な考え方は「企業アカウントとして投稿した内容をそのまま宣伝に活用する」と捉えておきましょう。

広告用アカウントとして運用するのではなく、企業アカウントとして運用する延長線上に宣伝が発生する、といった認識です。

Facebookページを作成する

まず運用ページを作成しましょう。作成方法は次の通りです。

1. ホーム画面右上の「作成」をクリックする。
2. 「ページ」を選択する。
3. 「ページ名」と「カテゴリ」を入力する。
4. 「Facebookページを作成する」をクリックする。

上記の手順でページ作成は完了します。この後に、自社の連絡先や営業時間などの詳細情報を入力するページが表示されるため、引き続き必要情報を入力しましょう。また、ページトップに表示させる「カバー写真」や「プロフィール画像」の設定も重要です。

Facebookページを活用すると、通常の投稿と同じような感覚で「広告を作成」ボタンから宣伝内容が投稿できます。また、ユーザーからフォローされれば自社のページをフィード上に表示させられるため、高い宣伝効果を生み出せるでしょう。

アカウント設定でよく起こるエラー表示と解決方法

ここからは、アカウント設定時に良く起こるエラー表示と解決方法について紹介します。

手順通りにアカウント設定したとしても、どこか違っていた場合にエラー表示されると驚いてしまいます。

また、解決方法が分からなければページ開設のハードルが上がってしまい、運用後のモチベーション維持に問題が生じるかもしれません。

エラー表示の原因も解決方法と合わせて知っておけば、対処までに要する時間も短くなり、運用時に心理的な負担を軽減できるでしょう。

「アカウントが停止されています」

「アカウントが停止されています」と表示されると頭が真っ白になってしまうかもしれません。この原因は、以下の理由が考えられます。

・広告ポリシーに違反している場合

・通常と異なるアクセスをした場合

Facebookで定められた規定に沿わない操作をしてしまった場合に起こりうるエラーです。運用にまつわるポリシーが事前に定められているため、意図せずポリシーに沿わない投稿をしてしまった場合は、内容を修正後にクオリティページから審査リクエストを送信しましょう。

ただし、以下のようなコンテンツに該当する悪質な広告であれば、アカウント停止を解除してもらえません。

・禁止コンテンツに該当する場合（差別的な行為・薬物・武器など、倫理的に問題があるもの）

・制限コンテンツに該当する場合（社会問題・ダイエットなど）

また、アカウントへのアクセスポイントや使用するデバイスが普段と異なる場合、システム側で不審なアクティビティと判断され、アカウントが停止される恐れがあります。

特に、コロナ禍以降で増えたリモートワーク時に広告運用する場合、このような事例に該当する可能性は少なくありません。表示される本人確認を実施すれば解消できる可能性は高くなります。

しかし、一度停止されたアカウントは、復活する見込みが少ないことも事実です。

上記のような対応をとったとしても停止が解除されない場合は、アカウントの再作成をおすすめします。

「広告アカウントを作成する権限がありません」

ビジネスマネージャの管理者から運用権限が付与されていない場合、このようなエラーが表示されます。

特にビジネスマネージャを利用している場合に発生するエラーであり、ビジネスマネージャのセキュリティ機能に由来したエラーです。

ビジネスマネージャでは、複数の広告アカウントを一元管理・運用できる点が魅力ですが、誰でも運用できるわけではありません。組織としてマーケティング活用する場合には、必要な関係者へ事前に権限を付与しておきましょう。

権限付与は忘れがちなポイントであるため、運用開始時に付与マニュアルや付与の範囲を事前に取り決めておくことをおすすめします。事前に対策をとっておくことでエラーが表示されるリスクは減り、スムーズに運用できるでしょう。

「広告アカウントの上限に達しました」

ひとつのビジネスマネージャで作成できる広告アカウントの上限は5つです。そのため、上限を超えようとする場合は、このようなエラーが表示されます。

ビジネスマネージャのアカウントを初めて作成した場合、ビジネス認証が完了していなければアカウントの上限は上記の通りです。そのため、不要なアカウントがあれば追加前にアカウントを削除しましょう。

もし5つのアカウントを全て運用しており、さらに追加したいケースであればビジネス認証を完了させなければなりません。認証の状況は広告マネージャの「ビジネス情報」で確認しましょう。未認証の状態であれば、画面右端に「詳細を見る」ページへのリンクが表示されています。このリンクからセキュリティセンターの項目ページへアクセスし、ビジネス認証の手続きを進めましょう。手続きに必要な情報は以下の通りです。

・ビジネスの正式名称（会社名）

・国

・住所

・ビジネスの電話番号

・ウェブサイト

Facebook広告アカウントの停止につながる行為

ここからは、Facebookアカウントの停止につながる行為について紹介します。広告用アカウントを運用するうえで、アカウント停止は業務に支障が出る避けたい事象です。そのため、アクシデントにつながる行為を事前に把握しておき、運用時に回避できるようにしておきましょう。

広告ポリシーに違反するコンテンツの配信

Facebookでは広告ポリシーが定められており、このポリシーに違反したコンテンツを配信した場合には、アカウントが停止される恐れがあります。ポリシーの概要については以下を参照してください。

・暴力行為および犯罪行為

・安全に利用するために

・不適切なコンテンツ

・信頼性と真正性

・知的財産権の尊重

各項目の詳細は公式サイト Facebookコミュニティ規定     に記載されていますが、ポリシー違反に該当しやすい原因としては以下については特に注意しておきましょう。

・不適切な商品の宣伝

・誤解を招く表現

・性的なコンテンツ

Webサイトの仕様・広告コンテンツ・商材それぞれに規定があるため対象範囲は広く、ランディングページも審査対象に含まれるようです。

不審なアクティビティの検知

Facebookで広告運用する場合、使用するデバイスやアクセスポイントにも注意を払いましょう。不正アクセスは、近年のセキュリティ対策で非常に力を入れている分野だからこそ、判定は年々厳しくなっているようです。特にテレワークやノマドワーカーが増えた結果、アクセスポイントが定まらず、トラブルは頻発しています。

不審なアクティビティを検知された場合、アカウントの機能が一時的に制限、停止されます。解除するためには本人確認が必要です。また、本当にアクセス不正が発生する可能性もゼロではありません。管理者権限を持つユーザーは、二段階認証を必須にしておくなどの対策をとりましょう。

1つの広告アカウントに2つ以上のFacebookページを使っている

ひとつの広告アカウントで2つ以上のFacebookページを使う場合も、アカウントを停止される可能性は高くなります。基本的にひとつの広告アカウントで運用できるFacebookページは1つです。一時的な利用だとしても2つ以上使用することは禁止されています。

運用方法のマニュアル作成によって避けられる内容ではあるため、組織として運用する際には禁止事項として共通認識を持っておきましょう。

最終ログインが60日以上前

アカウントを開設したあとに運用できていなかった場合、最終配信から60日以上経過してしまうとセキュリティの観点からアカウントが停止されるようです。日常的に利用されていないアカウントは、管理者以外によって不正アクセスされるリスクがあるため、アカウントが停止されるようです。

一時的に運用がストップしていたとしても、将来的に再開する見込みがあれば、定期的にログインしておくことをおすすめします。

Facebook広告アカウントの設定でよくある質問

ここからは、Facebook広告のアカウント設定時によくある質問事項について紹介します。これから運用をはじめようとする際に知っておくと困らない内容であるため、ぜひ参考にしてみてください。

Q:広告費用が途中で不足するとどうなりますか？

広告運用を続けるうえで、予算配分は重要なポイントです。運用途中で費用不足が発生する可能性は少なくなく、不足してしまった場合は広告が一時的にストップするため注意しておきましょう。

もし費用不足が発生した場合、予算をチャージすると再開できます。アカウント開設時にクレジットカードを登録しておくと自動的に支払いが完了するためおすすめです。ただし、予算の消費を使いすぎないよう、管理が必要です。

Q:広告アカウントが予告なく停止されることはありますか？

広告アカウントは予告なく停止されます。理由は様々あり、サービスを利用する側での原因特定は困難を極めます。

そのため、停止解除の申し立てを規定フォームに投稿するか、再度広告審査を行う、もしくはアカウントの作り直しが必要です。

まとめ：Facebook広告を使いこなすならビジネスマネージャを使おう

この記事では、Facebookで広告を運用するうえで、アカウント開設の方法や設定方法、よくあるエラーとその対処法について紹介しました。

Facebookでの広告運用はターゲッティングが容易であり、アカウント開設のハードルも低いことから初めて運用するのにおすすめです。一方、エラー発生時には考えられる原因と対策方法を知っておかなければ安定した運用は難しいでしょう。

今回紹介した内容をもとに運用計画を立案し、企業活動に役立ててください。