Facebookのリード獲得広告とは?活用ポイントと設定方法を解説
本記事ではFacebookリード獲得広告についてわかりやすく解説します。運用するメリットや注意点を紹介するため、自社で利用する際の見通しを持てます。ビジネスにおいて潜在顧客のニーズを探る際に効果的です。
Facebookリード獲得広告とは?
リード獲得広告とは、Facebookで用意されている広告フォーマットの1つです。一般的な広告では、ユーザーが気になる広告をクリックすると、指定された商品やサービスのLPページに遷移します。商品やサービスが気になったら、LPの中でお問い合わせフォームに氏名や住所を入力し、送信を行います。この送信ボタンがクリックされると成果が発生する仕組みです。
リード獲得広告では、広告をクリックしても特定のLPには遷移せず、Facebook上で直接フォーム入力が可能です。ページの移動をはさまずに完結できるため、購買意欲を下げることなく成果の向上が期待できます。
Facebookリード獲得広告のメリット
ここでは、Facebookのリード獲得広告を運用するメリットを4つ紹介します。リード獲得広告ならではのメリットを知り、自社が求める結果につながりやすいかを確認しましょう。
潜在顧客の特定が可能
Facebookのリード獲得広告は、潜在顧客の特定に役立ちます。入力された内容から、自社の商品やサービスに興味を持っているユーザーの情報収集が可能です。フォームに入力された、名前や住所、アドレス、電話番号などの情報を取得し、ターゲットの傾向が探れます。潜在顧客のニーズや属性などを把握できるため、適切な戦略策定につなげられるでしょう。
入力フォームにおいて、基本情報だけではなく、仕事やライフスタイルを尋ねるカスタム質問を設定すれば、より詳細な傾向を知る手段にもなります。
Facebook上ですべて完結
リード獲得広告の大きな魅力は、Facebook上で成果まで完結できる点です。先述したように、一般的な広告のようにクリックして別のLPに遷移する動作がありません。そのため、モチベーションが高まっているユーザーの気持ちを冷めさせることなく、問い合わせや商品購入などの成果につなげられます。ユーザーにとっては手間が少なく、すぐに課題を解決できる点が魅力であり、企業側にとっては成果につなげやすいかつスピード感が増すメリットがあります。
ユーザーの手間を省略可能
ページの移動がない上に、自動入力による情報反映があるため、より入力の手間を簡略化できる魅力があります。自動入力が行われるのは、登録している氏名やメールアドレス、電話番号などのプロフィール情報です。問い合わせや商品購入において、入力フォームを埋める作業を手間に感じる人も一定数います。そのため、不要な項目を増やさず、可能な限り自動入力で登録できる項目で作成するよう意識しましょう。
自社のCRMと連携可能
広告と自社のCRMの連携が可能です。これまで使用してきたツールと連携できるため、データの収集から分析まで一気通貫して対応できます。CRMとは、顧客関係管理を指しており、自社が抱える顧客の情報をまとめて管理できるシステムです。
FacebookとCRMを連携すると、リード獲得広告で入手した顧客情報を、既存のCRMでまとめて管理できるようになります。広告運用を検討している方で、まだCRMを利用していない場合は、あわせて導入を検討しましょう。
Facebookリード獲得広告のデメリット
ここでは、Facebookのリード獲得広告を利用するデメリットを紹介します。ユーザーにとっても企業にとってもメリットの多い広告運用ですが、不便な点も2つほどあります。メリットとあわせて把握し、自社の広告出稿を行う際、どちらの影響が大きいかを確認しましょう。
デバイスはモバイル限定
Facebookのリード獲得広告を利用できるデバイスは、モバイルに限定されています。現在、パソコンでは配信できない仕組みになっているため、これまでパソコン利用者からのリードを多く獲得していた企業からすると、相性が悪いといえます。自社の商品やサービスの成果をパソコンメインで獲得している場合は、別の広告出稿を検討するのがよいでしょう。反対に、モバイルからのリード獲得の割合がもともと多い商品やサービスでは、大きな成果が期待できるため、利用をおすすめします。
LPへの遷移が不可
Facebook上で入力フォームの送信まで完結してしまうため、LPを介しません。LPには、商品やサービスをアピールするためにメリットや魅力が多く記載されています。ユーザーは、LPの充実した情報を目にして、興味を持ったり、安心感を覚えたりします。そこから購買につながるケースも多いでしょう。
リード獲得広告では、商品やサービスの魅力を詳細に伝える手段がないため、良さに気づけないまま離脱してしまう可能性があります。そのため、広告内で商品やサービスの魅力を十分に伝える工夫が必要です。
Facebookリード獲得広告の設定方法
ここでは、Facebookでリード獲得広告を設定する方法を紹介します。4つの手順に分けて解説するため、流れに沿って実際に設定を進めてみましょう。
STEP1.キャンペーンを作成
まずは、キャンペーンを作成するために、管理者としてFacebookにログインしましょう。その後の手順は以下のとおりです。
1.広告マネージャーを開き、画面左上の「+作成」を選択すると、新しいキャンペーン作成のページが表示される
2.キャンペーンの目的を選択から、「リード獲得」を選択してキャンペーンを作成する
STEP2.目的を「リード」に設定
キャンペーンの目的については、リード以外にも以下の項目があります。
認知 | 検討 | コンバージョン |
---|---|---|
・ブランドの認知度向上 ・リーチ | ・トラフィック ・エンゲージメント ・アプリのインストール ・動画の再生数アップ ・メッセージ ・リードの獲得 | ・コンバージョン ・カタログ販売 ・来店数の増加 |
リード獲得の方法を3種類から選択します。
インスタントフォーム | 広告を閲覧した人がフォームを送信してリードになれるようにする方法 |
自動チャット | 広告を閲覧した人が自社に対してメッセージを送信してリードになれるようにする方法 |
電話 | 広告を閲覧した人が自社に対して電話をかけてリードになれるようにする方法 |
今回は「インスタントフォーム」を選択した場合の設定方法を解説していきます。
STEP3.基本項目を入力
リード方法が決定したら、基本項目を入力していきます。最低限設定しておきたい項目は以下のとおりです。
フォームタイプ | 「大量用」と「高い意向」から選択する。 |
イントロ | 背景画像やあいさつ文など、 相手に対してキャンペーンの目的や特典などの魅力を伝えるための項目。 |
質問 | プロフィールに登録している基本情報を自動入力してもらう場合は、「定型の質問」を設定する。 商品やサービスにあわせた自社独自の質問を設定する場合は、「カスタム質問」を利用する。 カスタム質問は最大3つまで設定可能。 |
プライバシーポリシー | 必ず入力する項目。 Facebookでリード獲得広告を運用する広告主は、プライバシーポリシーを開示する必要がある。 |
リード用メッセージ | 相手がフォーム入力を行い送信した後に表示されるメッセージ。 リンクを活用すれば、フォーム送信後に顧客をLPに誘導することも可能。 |
自社の商品やサービス、目的などにあわせて各項目を入力しましょう。
STEP4.広告とフォームの作成
基本項目の設定が完了したら、広告を作成します。自社の目的にあわせてフォーマットを選択します。選択したフォーマットにあわせて、広告文や画像を設定しましょう。画面の右側にプレビューが表示されるため、確認しながら進めていきます。
広告作成後は、フォームを作成します。先述したとおりフォームは「大量用」と「高い意向」の2種類です。デフォルトでは「大量用」に設定されており、モバイルでのフォーム入力や送信が簡単に行える設定です。単純にリード数を増やしたい場合に利用しましょう。「高い意向」では、フォーム入力後の送信前に確認のページをはさみます。興味関心が高い人のリードを獲得したい場合におすすめです。
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効果的に活用する3つのポイント
ここでは、Facebookのリード獲得広告を効果的に運用するための3つのポイントを紹介します。リード数の増加やリードの質向上などが期待できるFacebookのリード獲得広告で、より大きな成果をあげるためにもポイントを押さえた運用が大切です。
カスタム質問を活用
入力フォームは、プロフィール情報を自動入力するだけではなく、目的にあわせてカスタム質問の設定が可能です。自社独自のメッセージを作成できるため、潜在顧客の興味を引いたり、課題を解決するために役立ちます。潜在顧客が気になるものやことについて質問をとおして対応可能です。
カスタム質問では、以下のオプションを選択できます。
多肢選択式 | 広告主が複数の選択肢を回答として用意する方法。 選択肢の数が増えると、顧客が回答しにくくなるため、数を絞るとよい。 |
短い回答 | 顧客が意見を直接入力する方法。自由な意見をもらえる。 |
条件付き回答 | 1つ前の質問に対する顧客の回答によって内容が変化する質問の方法。 |
販売店情報 | 顧客が最寄りの店舗や所在地を検索できる方法。 販売店の情報はビジネスマネージャでページに設定した所在地が利用される。 |
予約リクエスト | 顧客が予約や来店日時のリクエストを送信できる方法。 |
自社の商品やサービスにあわせて、独自の質問を設定しましょう。
予約機能を活用
カスタム質問では、予約リクエストのフォーム設定ができると先述しました。興味を持った人たちが迅速に行動へ移せるようにするためにも活用がおすすめです。
設定方法は以下のとおりです。
1.インスタントフォーム作成時に「質問」をクリックする
2.「+質問を追加」をクリックする
3.メニューから「予約リクエスト」を選択する
4.質問の下に表示されるメッセージの設定を行う
5.通常通りインスタントフォームの作成を続け、完成
デフォルト設定の予約可能日は、月曜~日曜、午前7時~午後10時で設定されています。
通話できる状態を整備
インスタントフォームに電話番号を表記して、すぐに問い合わせができる環境を作りましょう。インスタントフォームでは、顧客が入力フォームを送信したあとに、興味関心が薄れないようリード用のメッセージを追加できます。
リード用メッセージに電話番号を追加しておけば、入力フォームを送信した後、何か疑問を抱えていたときに、迅速に解決するための手段として利用してもらえるでしょう。特に、BtoBにおいて担当者がすぐに確認できるよう追加を検討しておきましょう。
リード獲得広告において意識する2つのポイント
ここでは、リード獲得広告を利用する上で、企業が意識しておきたいポイントを3つ紹介します。LPに遷移せず直接入力フォームの送信まで行えて効率的ですが、ユーザーが求めている情報を伝えるための工夫を行う必要があります。
少ないスペースでメリットを明確化
Facebookのリード獲得広告では、少ないスペースでメリットを明確に伝える意識が大切です。LPがない分、効率よく入力フォームの送信まで行えますが、商品やサービスによっては情報が不足して魅力を伝えきれないリスクもあります。そのため、短い文章で的確にメリットや目的を伝えるための文章の精査が欠かせません。自社内で調整が難しい場合は、専門家への相談も視野に入れましょう。
ターゲティングに注意
Facebookのリード獲得広告を運用する際は、ターゲティングを意識しましょう。まったく無作為に広告を打ち出しても、ユーザーの興味を惹きつけられずに、誰にもアプローチできないものになってしまいます。Facebookには、ユーザーが登録した情報やデバイス情報、サイト上での行動などさまざまな情報が蓄積されています。詳細なデータを活用できるのが魅力でもあるため、うまく活用することが大切です。
Facebookに蓄積された情報を用いれば、精度の高いターゲティング配信が期待できます。以下3つのターゲティングを設定して、自社の商品やサービスにマッチしたユーザー層へアプローチをかけましょう。
コアオーディエンス | 年齢・性別・地域・興味関心などのターゲティング |
カスタムオーディエンス | オンラインもしくはオフラインにてすでに商品やサービスに対してアクションを行っているユーザーを対象としたターゲティング |
類似オーディエンス | コンバージョンに至ったユーザーに似ているユーザーを対象としたターゲティング |
具体的なターゲティングを設定することで、より購買意欲の高いユーザーへのアプローチが期待できます。
Facebookリード獲得広告を活用してニーズを把握しよう
Facebookリード獲得広告を活用して、商品やサービスの購入、問い合わせなどの向上を図りたい場合は、まず広告の特徴を把握しましょう。一般的な広告とは異なり、完結までFacebook上で行われます。そのため、必要な情報をコンパクトにまとめることが大切です。
また、データの収集や分析などには専門知識を有する上、運用を継続するためには長期的にリソースを割く必要が出てきます。そのため、社内の人材を確保するのが難しい場合は、広告運用を専門に行う会社へ依頼するのも一つの手です。Facebookリード獲得広告の特徴を生かして効率よくリードを獲得したい場合は、外部の支援も検討しましょう。
Lifunextは、Meta Business Partners認定パートナー です。大手代理店出身のコンサルタントが多く在籍し、高品質な運用ノウハウを提供することができます。Lifunextの特徴はコンサルタントの評価制度を「顧客の評価」と連動して行っており、真のクライアントファーストなご提案を行える体制を大切にしています。
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2021年に株式会社PROJECT GROUPに入社。UA・GA4を活用し、エンタープライズ企業、SMBなどのアクセス解析、データマーケティングに従事。ユーザーの行動データから仮説立案と施策実行まで経験。 現在はWebコンサルタントとしてBtoC企業を中心にリスティング、ディスプレイ、SNS広告運用に従事。