Facebook広告のターゲティングと設定の際のポイントを解説

目次

Facebook広告とは

Facebook広告とは、Facebookや提携しているプラットフォーム内で訴求する運用型広告になります。

広告はFacebook内の右側広告枠やタイムラインの他にも、Facebookが提携しているプラットフォーム内に静止画や動画などで表示が可能です。

Facebook広告の配信先は以下の4種類で、目的に応じて柔軟に選択できます。

  • Facebook
  • Instagram
  • Messenger
  • Audience Network

「Audience Network(オーディエンスネットワーク)」とは、Facebookが提携しているWebサイトやアプリに広告を配信できる機能です。日本の企業では「東洋経済ONLINE」や「グノシー」、「食べログ」といったユーザーが多いプラットフォームに広告を表示できるため、潜在顧客へのアプローチや認知度の向上が期待できます。

また、Facebookは実名制を基本としているので、細かい属性に合わせた精度の高いターゲティングが可能です。そのため、訴求したいターゲットにピンポイントで広告を配信できるという特徴があります。

Facebook広告のターゲティングの種類

Facebook広告はオーディエンスの種類が3つあり、「コアオーディエンス」「類似オーディエンス」「カスタムオーディエンス」によるターゲティングが可能です。

広告におけるオーディエンスとは「広告を見るユーザー」を指しており、オーディエンスデータで広告の受け手であるユーザーの属性情報や行動履歴など、様々なデータを把握できます。

ここからは、それぞれのオーディエンスの特徴と設定方法を説明します。

コアオーディエンスによるターゲティング

コアオーディエンスを利用すると、広告の配信先に関するルールを設定できます。特徴と設定方法を確認して、広告を配信するターゲットユーザーを細かく指定しましょう。

コアオーディエンスの特徴

コアオーディエンスでは、Facebookの登録情報や傾向を利用して様々な条件でターゲット層を指定できます。ユーザーが登録している基本情報をもとに、細かく広告の配信先に関するルールを設定できるので、精度の高いターゲティングが可能です。

また、コアオーディエンスでは『基本設定』と『詳細ターゲット設定』という2種類の設定が利用できます。『詳細ターゲット設定』では、さらに細かいターゲットの指定が可能です。

コアオーディエンスで設定できる『基本設定』は、以下の2つになります。

  • 位置情報
  • つながり

「位置情報」はターゲットユーザーが住んでいる地域を指定できます。配信したい都道府県や住所などの設定だけでなく、配信したくない地域を除外することが可能です。

「つながり」は、自社のFacebookページやイベントとつながっているユーザーを含めるか除外するかを選択して、訴求するユーザーを絞れます。

また、『詳細ターゲット設定』で可能なターゲティングは以下の3つになります。

  • 利用者層データ
  • 行動
  • 興味・関心

「利用者層データ」は年齢や性別、学歴などの登録情報に基づいてターゲットを選択します。

「行動」は過去の履歴やデバイスの利用状況など、消費者行動に基づいて広告のターゲット設定が可能です。

「興味・関心」は広告のターゲットユーザーの興味や関心項目を追加して、広告とターゲットの関連性を向上させます。

このように、コアオーディエンスを利用して広告のターゲットを調整しましょう。

コアオーディエンスの設定方法

コアオーディエンスは以下の手順で設定できます。

  1. Facebookビジネスマネージャからメニューを開く
  2. メニューの「オーディエンス」を選択
  3. オーディエンスカテゴリで「保存済みのオーディエンス」を選択
  4. ターゲットを設定

まずは「Facebookビジネスマネージャ」にログインします。ビシネスマネージャアカウント持っていない場合は、アカウントの新規作成をする必要があります。

ビジネスマネージャを開いたら、画面左上か左横にあるメニューを開きましょう。

メニューに「オーディエンス」があるので、選択してオーディエンス作成画面に移動します。

オーディエンスを作成を選択して、コアオーディエンスを作成する場合は「保存済みのオーディエンス」を選択しましょう。

コアオーディエンスの作成画面に移動するので、「位置情報」「つながり」「利用者層データ」「行動」「興味・関心」からターゲットを設定すれば完了です。

コアオーディエンスを設定する際のコツ

コアオーディエンスはターゲットを細かく絞り込めるのが特徴ですが、初めて利用する場合はターゲットを絞り込みすぎないのがポイントになります。

初めて広告を配信する際のターゲット層は、基本的には予想に基づいて設定しているので、理想のターゲティングができない可能性が高いです。まずは広い範囲で設定し、コアオーディエンスで広告を配信した後のデータを分析して、徐々に最適なターゲットに近づけていきましょう。

また、Facebookのユーザーは年齢や性別などの『基本情報』をプロフィールで登録しますが、『詳細ターゲット設定』の項目に関してはユーザーの登録が任意となっています。

『詳細ターゲット設定』まで細かく指定しすぎてしまうと、項目を登録していないユーザーがターゲットから除外されてしまい、潜在顧客や認知度を向上させるタイミングを逃すことになります。

ターゲットを細かく絞りすぎても結果に繋がりにくく、ターゲットが広すぎても効果が判断しづらいので、成果が出たとしても次のターゲティングに活かせません。

想定しているリーチ数を確認しつつ、トライアンドエラーを繰り返して『基本設定』と『詳細ターゲット設定』の組み合わせを調整しましょう。

類似オーディエンスによるターゲティング

類似オーディエンスでは、既存顧客やリピーターと共通の項目に興味や関心を持つユーザーにアプローチできます。

自分に関連性の高い広告だと判断する可能性が高いユーザーへ、効率的に広告を配信しましょう。

類似オーディエンスの特徴

類似オーディエンスでは、既存顧客やリピーターに似た傾向を持っていて、自社の商品やサービスに関心を持っている可能性が高いユーザーにリーチを広げることができます。

後述するカスタムオーディエンスに特徴が似ていますが、カスタムオーディエンスはFacebookユーザーの中から既存顧客を探す機能であるのに対して、類似オーディエンスはその中からさらに属性やパーソナリティーが似ているユーザーを探します。

つまり、カスタムオーディエンスやコンバージョンユーザーを拡張する場合に利用するのがおすすめです。

Facebookは実名制を基本としているので、ほかの広告媒体に比べて類似オーディエンスの精度が高いことから、Facebook広告において主力のターゲティングと言われています。

一般的な広告媒体は、Cookieをベースとした行動情報をもとに類似ユーザーを探しますが、Facebookの類似オーディエンスは行動情報に加えて属性情報を利用できます。

例えば、洗顔料を販売するECサイトの場合は「自社の洗顔料を購入した顧客」から類似オーディエンスを作成すると、「自社の洗顔料を購入した顧客と年齢や性別、学歴などが似ているユーザー」を抽出してターゲティングすることが可能です。

類似オーディエンスの設定方法

類似オーディエンスは、以下の手順で設定できます。

  1. 顧客リストを登録
  2. Facebookビジネスマネージャからメニューを開く
  3. オーディエンスカテゴリで「類似オーディエンス」を選択
  4. 類似オーディエンスの条件を設定

類似オーディエンスは、メールアドレスや電話番号などの顧客リスト登録しなくても利用できますが、ベースとなる顧客リストを登録することで精度が上がります。

まずは、ビジネスマネージャ」の、メニューから「オーディエンス」→「オーディエンスを作成」→「類似オーディエンス」を選択します。

次に類似オーディエンスを作成する元となるソースを選択します。

ここではFacebookピクセルを活用したCVイベントやカスタマーリストを活用したカスタムオーディエンスから作成ができます。

条件は「元となるデータ」「サイズ」の2種類で、それぞれを設定した後に「オーディエンスを作成」を選択して作成は完了です。類似オーディエンスのリストが機能するまでには、6~24時間かかる場合があるので注意しましょう。

類似オーディエンスを設定する際のコツ

類似オーディエンスのベースを作るためには、最低100人のユーザーデータを用意する必要があります。一定数まではベースが多くなるほど類似オーディエンスの精度が向上し、ベースが少なすぎると正確なターゲティングができません。

Facebookの「ビジネスヘルプセンター」では、1,000~5万人のベースを用意することを推奨しています。

さらにベースに保有している顧客リストを利用する場合は、顧客の電話番号ではなくメールアドレスを利用するのがおすすめです。

Facebookはアカウント登録時に電話番号の入力が必須ではないので、ユーザーの一定数は電話番号を登録していません。顧客リストとFacebookのユーザーデータが一致しない場合はベースとして利用できないので、登録しているユーザーが多いメールアドレスを利用しましょう。

また、類似オーディエンスでは「オーディエンスサイズ」を設定可能で、ベースとなる顧客リストに対して、どの程度の幅で類似度を広げるかを指定できます。

オーディエンスサイズの幅は1~10%で、低く設定するほどベースと類似度が高いユーザーに広告を配信することが可能です。

最適なオーディエンスサイズは実際に配信しないと把握できないので、サイズを変えた類似オーディエンスを複数作成して、広告効果を比較しながら調整しましょう。

カスタムオーディエンスによるターゲティング

カスタムオーディエンスでは、自社のビジネスをすでに知っているユーザーと繋がることができます。

優良顧客やアプリ利用者、ウェブサイトにアクセスしたユーザーなど、あなたのビジネスに関心を示しているユーザーに対して効果的にアプローチしましょう。

カスタムオーディエンスの特徴

カスタムオーディエンスでは、自社の顧客データとFacebookのデータを活用して、より関心が高いユーザーに広告を配信できます。

自社の顧客データやFacebookのデータを使うことで、関連性の高いキーワードやWebサイト、アプリから成果に繋がりやすいユーザーへアプローチすることが可能です。

名前やメールアドレスなどの顧客データをFacebookにアップロードすると、Facebookが情報を照合してハッシュ化します。

そこで抽出された類似ユーザーを高いパフォーマンスが見込めるユーザーと判断し、広告が配信されるという仕組みです。

カスタムオーディエンスの条件設定には、以下の4種類があります。

  • カスタマーリストに基づくカスタムオーディエンス
  • エンゲージメントカスタムオーディエンス
  • ウェブサイトカスタムオーディエンス
  • モバイルアプリカスタムオーディエンス

カスタムオーディエンスを設定する場合は、事前に顧客データを用意してFacebook上で設定を行いますが、比較的簡単に設定することができます。

そこで、関心の高いユーザーにアプローチしたい場合は、まずはカスタムオーディエンスを利用するのがおすすめです。

そこからカスタムオーディエンスを利用して得たデータをもとに、拡張機能である類似オーディエンスを作成して、ビジネスを拡大していきましょう。

カスタムオーディエンスの設定方法

カスタムオーディエンスは、以下の手順で設定できます。

今回は4種類の条件設定の中から、カスタマーリストに基づくカスタムオーディエンスの設定方法を解説します。

  1. 顧客リストを作成する
  2. Facebookビジネスマネージャからメニューを開く
  3. オーディエンスカテゴリで「カスタムオーディエンス」を選択
  4. カスタマーリストを選択して該当するファイルを選択
  5. オーディエンス名をつけて顧客リストをアップロード

ビジネスマネージャのメニューにある「オーディエンスを作成」から、 「カスタムオーディエンス」を選択します。

「カスタマーリストファイル」を選択し、次へ進みます。

「リストからオーディエンスを作成」のページから、アップするカスタマーリストの形式を選択し、アップした上で、次へを選択します。

正しい形式になっていれば、問題なく反映されます。こちらで顧客リストの登録は完了です。

カスタムオーディエンスを設定する際のコツ

カスタムオーディエンスも類似オーディエンスと同様で、最低100人のユーザーデータを用意する必要があります。

Facebookが推奨している1,000~5万人のベースを用意しましょう。

さらに、顧客リストは電話番号よりはメールアドレスを利用すると高い効果が見込めます。

また、カスタムオーディエンスは登録した顧客リストをソースとした、類似オーディエンスへの展開が理想です。

具体的には、顧客リストをベースにカスタムオーディエンスを作成し、そのカスタムオーディエンスをソースとして類似オーディエンスを設定します。

これによってさらに細かく条件を絞り込めるので、まだ自社と接点がないユーザーの中から「成果に繋がる見込みの高いユーザー」にのみアプローチすることが可能になります。

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Facebook広告のターゲティングは初期設定が重要

Facebook広告は、ターゲットを絞って効率的にユーザーへアプローチすることができますが、ターゲティングを間違えてしまうと成果が出ないまま広告費用だけ消費してしまいます。

Facebook広告のターゲティングは1度設定すれば良いというものではないので、複数のターゲティング設定を比較し、A/Bテストによる広告効果の検証しながら、より効果の高いターゲティング設定を見つけていくのが理想です。

また、Facebookは最適化をかける機械学習が優秀です。これを最大限活用するには、あまりターゲティングを細かく切り分けないことが重要になりますので、いきなり細かく設定しすぎるのは危険です。そのため、できるだけターゲティングは広めにしながら効果検証し、適切なターゲティングを見つけていくフローが望ましいでしょう。

これらを踏まえて、広告効果を高めるためにも、最初にしっかりとターゲティング設定を行いましょう。

Facebookのターゲティングは他の媒体と比べても精度が高い

FacebookがGoogleやYahooといった他の広告媒体と大きく異なる点は、実名制をベースとしたデータベースによる、ターゲティング精度の高さです。

実名登録制なので年齢や性別などの基本的なプロフィール情報はもちろん、勤務先や趣味などのパーソナルな部分の情報まで網羅できます。

ユーザーがシェアした興味のあるコンテンツや、チェックインした場所までも情報として保存されるので、正確なターゲティングが可能です。

さらに他のWebサイトやアプリとログイン情報の連携が多く、全てFacebookのIDで情報を持っています。一人ひとりの情報が分散せず、ユーザーの興味関心を横断的に収集することが可能なため、広告配信時のターゲティング精度がさらに高まります。

まとめ

Facebookは簡単に広告を始められます。ただし、前述の通り他の媒体と違った特徴もあるため、Facebook広告でどういう設定にすべきか、どう効果検証をしていくべきかを把握した上で実施することで、より効果が期待できます。

こういった特徴を踏まえながら、正しい運用をして、ビジネスを加速させていきましょう。

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