【2021年】LINE広告(旧:LINE Ads Platform)の特徴とは

目次

LINE広告とは

LINE広告とは、コミュニケーションアプリ「LINE」に広告を出稿できるサービスです。以前は「LINE Ads Platform」という名称でしたが、2020年1月に現在の「LINE広告」に変更されました。

LINE広告は配信ユーザー数が多く、手軽に配信できる広告媒体です。

LINEの利用者の年齢層は幅広く、LINEはSNSを利用しているユーザー中、81.3%の利用率があります。また、アクティブ率も高い傾向にあり、LINE公式によると、月間アクティブユーザー数は8,800万人。さらにそのうちの86%、つまり約7,568万人のユーザーが毎日1回はLINEを利用しています。

画像引用元:LINE for Business[LINE広告 4つの特長]より

さらに、LINE広告ネットワークを利用することでLINE以外のアプリにも広告が配信できます。LINE広告ネットワークに含まれるアプリの月間アクティブユーザーは、合計1億人以上と言われています。

続いて、配信の手軽さについて説明します。

LINE広告は広告アカウントの開設から広告出稿、効果の精査までオンラインで行います。広告管理も専用サイトでできるため、広告代理店を介することなく自社でも運用が可能です。

最低広告出稿金額がないため、広告予算は数万円から運用することもできます。

もちろん本格的に運用するのであれば、広告代理店などの専門家に任せたほうがより効果的です。しかし、まずは自社内でお試し的に出稿し運用してみたいのであれば、LINE広告は気楽に試せるSNS広告のひとつだといえます。

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LINE広告の特徴

LINE広告には「配信面が多様である」「少ない予算が始められる」「ターゲティング機能が優秀」という3つの特徴があります。それぞれの特徴について説明します。

配信面が多様

LINE広告は多様な場所に配信できます。

配信面は、大きく2つあります。ひとつはLINE本体のアプリとその関連サービスで、もうひとつはLINE広告ネットワークで利用できるアプリの画面です。

LINE本体および関連サービスで配信される画面は、以下のとおりです。

  • トークリスト
  • タイムライン
  • LINE NEWS
  • ウォレット
  • LINEマンガ
  • LINEポイント
  • LINEチラシ
  • LINEクーポン
  • LINEマイカード
  • LINE Blog
  • LINEショッピング
画像引用元:LINE Business Guide_202107-12資料より一部抜粋

LINE広告ネットワークには、さまざまなジャンルのサードパーティ製アプリに広告が配信されます。主な配信先アプリとジャンルを以下にまとめました。

・ニュース

ライブドアニュース

・天気予報

ウェザーニュース、tenki.jp

・女性向け

Mery、TRiLL、LOCARI、LIMIA

・ヘルスケア

ルナルナ、ラルーン

・ファイナンス

トクバイ、マネーフォワード

・コミック

comico、GAMMA!

LINE広告ネットワークは、LINEアプリ本体以外へもアプローチしたい際に利用します。配信先が一気に豊富になるため、リーチ単価が比較的安価になりやすいため、より安価に多くのユーザーに届けたい場合はこちらも活用してみましょう。

少ない予算から始められる

LINE広告は最低出稿金額の設定がなく、少ない予算から始めることができます。

LINE広告の金額は、オークション形式で決まります。オークションはそれぞれの広告配信面に対して実施され、最も高い金額を入札した広告主が二番目に高かった入札金額で広告を配信します。

オークションでは、画像広告の場合は1クリック、動画広告の場合は1,000インプレッション、公式アカウントに友だちを追加する場合は1人追加するごとに支払う金額を入札します。最低入札金額は1クリックあたり24円、1,000インプレッションあたり400円、友だち1人追加ごとに50円です。

具体的な金額で考えてみましょう。

1,000クリック獲得を目標に、広告を1クリックあたり24円で落札したとしましょう。その場合出稿金額は24円×1,000クリックで最大でも24,000円で収まります。

ただし、広告を効率よく配信していくのであれば、まとまった予算と運用期間が必要です。LINE広告公式は、できれば月30万円の予算で数ヶ月運用することを推奨しています。

また、LINE公式は自動入札という機械学習に基づいた入札方法を推奨しており、コンバージョン目的の広告配信であれば、こちらをおすすめします。

ターゲティング機能が優秀

LINE広告のターゲティング機能は細かく設定できます。

LINE広告において、ターゲティングはとても重要な要素のひとつです。LINEは非常に多くのユーザーに使用されているツールで、ユーザー数は2021年3月末現在で約8,800万人、日本の総人口の7割近くをカバーしています。

ユーザー全体の年齢層は10~20代が約24%、30代が20.1%、40代が21.8%、50代以上が33.9%。おおむね年齢層に偏りがないことが見て取れます。男女比も男性47:女性53で、やや女性が多めではあるもののほぼ拮抗。居住地も全国に分布していて、その比率は日本の人口分布比率にほぼ近い割合です。

このすべてのユーザーに広告を配信するとなると、ターゲットが分散してしまい、適切なターゲットにアプローチできません。効果的に広告を配信したいのであれば、興味・関心をもつ層を絞ってターゲティングする必要があります。

ターゲティングの方法は大きく3つあります。デモグラフィック配信、オーディエンス配信、クロスターゲティングです。

デモグラフィック配信は、ユーザーの年齢・性別・地域、興味・関心などを指定してターゲティングする方法です。

LINEのデモグラフィック情報は、LINEスタンプの購入履歴や友だちになっているLINE公式アカウントなどの行動履歴を元に、年代や性別などを推測し分類した「みなし属性」です。実際の属性とはズレがある可能性があるので、実際に指定するときはやや幅を持たせるほうがよいでしょう。

オーディエンス配信は、手持ちのカスタマーデータを活用してターゲティングする方法です。

自社サイトの訪問・購入履歴にもとづいたターゲティングや、アプリを開いた・アプリ内で購入したユーザーに対するターゲティング、電話番号やメールアドレスに基づいたターゲティングなどができます。

クロスターゲティングは、LINE公式アカウントに蓄積されたユーザーのアクションデータ(クリックなど)をもとにしたターゲティング方法です。

商品URLをクリックしたユーザーをターゲティングして配信することで、より効率の高い広告配信が見込めます。

LINE広告で成果を出すうえでのポイント

LINE広告で成果を出すポイントは、クリエイティブとターゲティングそれぞれを精査して出稿することです。それぞれのポイントについて説明します。

クリエイティブの精査

LINE広告で成果を出すには、まずクリエイティブを精査しましょう。

クリエイティブの最大のポイントは、ユーザーが共感してクリックしたくなるようなものを作ることです。

クリエイティブは配信面に合わせて構成してください。トークリスト上部に配信する広告は文字(キャッチコピー)が重要です。画像や動画が大きく表示できるタイムライン画面への配信であれば、画像・動画づくりに力を入れるべきでしょう。

ユーザーの行動を第一に考える姿勢も大切です。

ユーザーはLINEのアプリ画面をひと目見て、そこに興味をひくものがなければ画面をどんどんスクロールしていきます。画像・動画やキャッチコピーは、ひと目見た瞬間に興味をひくようなものを作りましょう。

クリエイティブは必ず複数用意してください。LINE広告では、リアルタイムで広告の効果を測定し必要に応じてクリエイティブを差し替えることができます。広告を配信する場合はクリエイティブを複数用意してください。

クリエイティブは、配信期間が長くなると反応率は下がります。さまざまなパターンのクリエイティブを試してみて、どんなクリエイティブなら反応率がより高くなるか検証することが重要です。

インハウスデザイナーなど広告を作成できるスキルの人が社内にいれば、クリエイティブの自社作成は比較的容易です。いない場合は、専門の制作会社や個人のデザイナーなどに制作依頼することをおすすめします。

ターゲティングの精査

ターゲティングの精査も重要です。

ターゲティングは、初動はターゲットに沿って設定しますが、できる限り最低限のセグメントにします。いきなり細かいセグメントにしすぎると、ターゲットの数が少なくなり、その分媒体の学習がかかりづらくなるためです。

そのため、都度効果を見ながらターゲティング毎の見直しをおすすめします。

ターゲットの数が多いか少ないのかを判断するために活用したいのが、LINE広告の管理画面に表示される「推定オーディエンスモジュール」です。

推定オーディエンスモジュールは、配信されるユーザーの推定数を示します。ターゲティングを設定するときはモジュールの数字を確認し、少ない場合は設定に少し幅を持たせ、より多くのユーザーに配信できるように設定してください。

ターゲティングの設定についても、定期的な見直しが必要です。属性や配信地域、オーディエンスのデータを適宜見直して、より高い広告効果が出る組み合わせを探してください。

LINE広告での成功事例

LINEのビジネス向けサービスの公式サイト「LINE for Business」から、LINE広告の成功事例を2つ簡単に紹介します。

1つめは、D2Cブランドの「ROOM」の事例です。

ROOMは新規顧客の獲得とリーチの拡大を目的にLINE広告を導入しました。ターゲティングはオーディエンス配信とクロスターゲティングの2種類を用意。オーディエンス配信は、ROOMのサイトにアクセスした人やLINEの公式アカウントの友だちデータを元に作成しました。

クロスターゲティングもサイトにアクセスしたユーザーを中心にターゲティング。LINE広告の担当者のサポートやフィードバックを受けながら自社運用していきました。

結果、LINE公式アカウントの友だち数の増加ペースが1.5倍に向上。CPCは、他のメディア広告と比較すると4分の1程度におさめることができました。より低単価で効果が上げられた事例です。

2つめは、ストレッチ専門店「Dr.Stretch」を運営する株式会社フュービックの事例です。

フュービックのLINE広告の運用目的は、自社サービスの「ストレッチ」の重要性を想起させつつ、来店が見込めるユーザーの新規集客です。

配信先の設定には、地域ターゲティングを活用しました。指定した要素は「店舗から半径3km以内」つまり店舗に近く、新規顧客なってくれそうなユーザーに絞ったのです。

運用中は複数用意したクリエイティブの効果を比較し、効果を見ながら適宜差し替え。より効果が高いクリエイティブのパターンを探り、いわゆる「勝ちパターン」の広告を模索しました。

結果、2020年の2月からの半年間の運用で月間の顧客獲得数は530%向上し、顧客獲得単価は32%改善しました。ターゲティングとクリエイティブを精査してより高い効果を上げた事例です。

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まとめ

LINEアプリやその関連サービス、サードパーティ製アプリに広告を配信するLINE広告(旧:LINE Ads Platform)は、幅広い年齢・居住地域・性別のアプリユーザーに比較的低予算でリーチできることが特徴です。クリエイティブやターゲティングを必要に応じて見直し、より高い効果を得られるよう柔軟に運用していきましょう。社内スタッフで制作・運用に対応しきれない場合は、外部の制作会社やクリエイター、広告代理店に委託するのも方法のひとつです。

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