Instagram広告のクリック単価とは?費用相場と課金方式の種類を紹介
本記事ではInstagram広告を検討する方向けに、具体的な用語や費用の目安を紹介します。Instagram広告はターゲットにピンポイントでアプローチできますが、いくつかのポイントを守る必要があります。コツを押さえて広告運用を成功させましょう。
Instagram広告とは?
Instagram広告とは、ユーザーがフォローしているアカウントの写真や動画と同じ並びに掲載される広告のことです。これまで、Instagramでの宣伝活動というと、企業用のInstagramアカウントを開設して、フォローしてくれたユーザーに対してアプローチを行い、ブランディング訴求するものでした。しかし、Instagramでも広告が掲載できるようになってからは、費用をかけて広告を運用する企業も増えています。
Instagram広告の具体的な出稿場所は、フィードやストーリーズ、発見タブなどで、形式は画像や動画です。課金形式の広告ですが、Instagramが保有するユーザーデータを活用した高精度なターゲティングが可能です。
課金方式は自分で決定するのか?
Instagram広告には、4種類の課金方法があり、自社の目的や商品、サービスなどにあわせて選択する必要があります。
例えば、アプリ開発を行いインストール数の向上が目的であれば、CPI課金が適しているでしょう。商品やサービスの購入やお問い合わせなどのコンバージョン増加が目的であれば、CPC課金、企業のブランディングのためであればCPM課金、動画を閲覧してもらうこと自体が目的であればCPV課金といったように決定します。
Instagram広告の課金方法
ここでは、Instagram広告の課金方法を紹介します。主な課金方法は以下の4つです。
課金方法 | 特徴 |
---|---|
クリック課金(CPC) | 広告がクリックされると費用が発生する |
インプレッション課金(CPM) | コストを抑えた運用が可能 |
広告視聴単価課金(CPV) | コストパフォーマンスがよい |
インストール課金(CPI) | アプリがインストールされてはじめて費用が発生する |
4つの課金方法は、それぞれメリットやデメリット、費用相場が異なります。どの課金方法が自社の宣伝に適しているか判断するためにも、特徴をチェックしましょう。
クリック課金(CPC)
クリック課金による運用では、Instagramに掲載された広告をユーザーがクリックすると費用が発生する仕組みです。クリック課金の場合、クリックされるまでは一切費用が発生しないメリットがあります。広告をクリックするユーザーは、少なからず自社や商品・サービスに興味があるといえるでしょう。そのため、購買意欲の高いユーザーに対してアプローチできます。コンバージョンを目的に広告運用したい場合におすすめの方法です。
ただし、コンバージョンしないユーザーのクリックが増えてしまうと費用がかさむ点に注意が必要です。クリックされるほど費用が高くなるため、トータルコストは高くなりやすいといえるでしょう。
クリック課金の費用相場は、1クリックあたり約40~100円です。ユーザーが広告をクリックするほど興味を持つ必要があるため、すでに企業や商品・サービスの認知度が一定以上ある場合に効果を発揮しやすい方法です。
※上記の金額は一般的な平均値です。商材や業界、市場によって大きく異なることがあるため、あくまで一般的な平均値の参考金額としてご活用ください。
インプレッション課金(CPM)
インプレッション課金では、広告が1000回表示されるごとに費用が発生します。CPMは、「費用÷表示回数×1000」で算出可能です。厳密には、1回表示されるたびに費用は発生していて、1000回ごとに計算される仕組みであると理解しましょう。単価が低く、低コストで運用できる点がメリットです。
しかし、適切なターゲティングをして配信しないと、ユーザーの反応をあまり得られず高い効果を発揮できない可能性があります。表示回数が増えてもコンバージョンにつながらない割合が増えてしまうため、配信前に自社にあったターゲティングを行う必要があります。
インプレッション課金の費用相場は、1インプレッションあたり約0.2~1円です。1000回表示で約200~1000円と考えておきましょう。単価が低いため、コンバージョンよりも、自社や商品・サービスの認知度向上を目的に利用されるケースの多い課金方法です。
※上記の金額は一般的な平均値です。商材や業界、市場によって大きく異なることがあるため、あくまで一般的な平均値の参考金額としてご活用ください。
広告視聴単価課金(CPV)
広告視聴単価課金では、動画が再生されるごとに費用が発生する課金方法です。1再生あたりの単価が安いため、高い費用対効果が望める運用方法といえます。動画の広告で費用が発生する具体的なタイミングは、ユーザーによって動画が10秒以上再生されたとき、もしくは最後まで視聴してもらえたときです。
ただし、動画の品質や画質が悪いと、ユーザーに魅力を感じてもらえません。最後まで視聴してもらえない可能性があるでしょう。また、視聴されても商品やサービスに興味を引かれなければ、視聴後のアクションにつながりません。ユーザーの行動につなげるためには、動画のクリエイティブ要素のクオリティを上げる必要があります。
広告視聴単価課金の費用相場は、1再生あたり約3~7円です。画像や文字だけでは伝えきれない、雰囲気や魅力を伝えられるため、ブランドの認知度やエンゲージメントを向上させるためによく用いられる方法です。
※上記の金額は一般的な平均値です。商材や業界、市場によって大きく異なることがあるため、あくまで一般的な平均値の参考金額としてご活用ください。
インストール課金(CPI)
インストール課金とは、Instagram広告で宣伝したアプリのインストールが行われた時点で費用が発生する課金方法です。ユーザーが広告を閲覧したりクリックしたりしただけでは費用が発生しません。そのため、低コストで広告運用を始められるメリットがあります。自社のアプリに対して興味を持っていないユーザーに対しては費用がかからないため、コストパフォーマンスのよい課金方法といえるでしょう。
ただし、1インストールあたりの単価が高いデメリットがあります。アプリがインストールされるほど費用が増えていくため注意しましょう。Instagramは10~30代の利用率が高く、アプリのインストールもしてもらいやすいといえます。そのため、ほかのSNSと比較すると、インストール課金の効果が発揮されやすいといえるでしょう。
インストール課金の費用相場は、1インストールあたり約100~250円です。アプリをインストールする行動を起こすほど高い関心を持っているユーザーに絞ってアプローチが行える仕組みです。単価はほかの課金方法と比較すると高めですが、有料アプリの宣伝であればインストール時点で、売上が発生するため、大きな効果が得られるでしょう。
※上記の金額は一般的な平均値です。商材や業界、市場によって大きく異なることがあるため、あくまで一般的な平均値の参考金額としてご活用ください。
なお、費用設定を行う中で「キャンペーン」の選択欄があります。キャンペーンは自社のフォロワーを増やすために効果的で、下記3種類があります。
キャンペーンの種類 | 目的 |
---|---|
フォロー&いいねキャンペーン | フォロワーや「いいね」数を増加させる |
フォロー&コメントキャンペーン | アカウントに興味があるユーザーを集める |
フォロー&写真投稿キャンペーン | 自社関連の投稿を集める |
より広告高価を高めたい場合はあわせて活用がおすすめです。
Instagram広告のクリック単価決定方法
ここでは、Instagram広告のクリック単価が決定される仕組みや単価の相場、上限額などについて紹介します。Instagram広告の中でもコンバージョンの高いクリック課金方法を検討している場合は、単価の仕組みを理解して予算内で運用ができるかの判断材料にしてください。
クリック単価はオークションで決定
Instagram広告のクリック単価は、オークションで決定されます。最初から金額が決まっているわけではなく、入札により単価と表示される広告が決まる仕組みです。Instagram広告では、ユーザー一人ひとりのニーズにあわせた広告を配信します。
例えば、アウトドアに興味があるユーザーに対しては、キャンプ用品やキャンプ場などの広告が配信されます。
キャンプ用品やキャンプ場の広告といっても、掲載を希望している広告は一つではありません。複数の企業が同ジャンルで広告を掲載したいと考えています。
しかし、アウトドアに興味があるユーザーに対して、配信できるのは複数ある広告のうち一つだけです。ここで用いられるのがオークションです。どの企業の広告を掲載するかは、入札価格や品質、推定アクション率などを参考にした評価で決まります。総合的に価値が高いと判断された広告が配信される仕組みです。
平均クリック単価は目的や商品により異なる
Instagram広告のクリック単価は、広告の目的や商品・サービスなどにより異なります。
クリック単価のおおまかな相場は、40~100円ほどです。
クリック単価に幅があるのは、単価の決定がオークション方式のためです。
先述したように、あるユーザーに対して配信するジャンルの広告を掲載しているのは、一つの企業だけではありません。複数の企業が同じジャンルの広告を掲載し、オークションにより高い評価を受けた広告が配信される仕組みのため、競合の数が多ければクリック単価が高くなると考えられるでしょう。一方で、競合が少なく広告配信をしているのが自社だけの場合、クリック単価は低くなるといえます。
※上記の金額は一般的な平均値です。商材や業界、市場によって大きく異なることがあるため、あくまで一般的な平均値の参考金額としてご活用ください。
クリック単価の上限金額は入札単価で決定
クリック単価の上限金額は、入札単価で決定されます。入札単価を上げれば順位も上がりやすくなり、上位表示を狙えますが、その分クリック単価が高くなるため、コストがかかるようになります。上位表示が狙えて、ユーザーのクリック回数を上げられても、クリック単価が高くなってしまえば、継続的な広告運用が難しくなってしまうでしょう。クリック課金方法でInstagram広告を運用する際は、予算と相談しながら入札単価を調整する必要があります。
Instagram広告のクリック単価を低く抑えるメリット
ここでは、Instagram広告のクリック単価を低く抑えるメリットを紹介します。先述したとおり、入札単価を上げるとクリック単価も高くなるため、予算内で運用を継続するためには、クリック単価を低く抑える必要があります。クリック単価を低く抑えるとほかにはどのようなメリットがあるのかを知り、自社の運用方法を決定しましょう。
コストを抑えた広告運用が可能
クリック単価を低く抑えると、コストを抑えた広告運用が可能です。Webマーケティングを行う際、ほとんどの場合で予算を設定します。担当者は予算の範囲内で広告運用を行う必要があるため、クリック単価をなるべく抑えたいと考えるでしょう。
クリック課金方法では「クリック単価×クリック数」で広告の運用費が決定します。ある程度上位表示されるようになりクリック数が増えてきたとき、クリック単価を高く設定してしまっていると予算オーバーのリスクがありますが、クリック単価を抑えて運用していれば、クリック数が増えても継続的に運用できるため、高い効果を見込めるでしょう。
競合が少ない場合の費用対効果の向上が可能
クリック単価のメリットは、競合が少ない広告の場合、費用対効果の向上が可能な点です。クリック単価は、オークションによって決定されるため、同じジャンルの広告を掲載する競合他社が多いほど高くなります。
競合他社が少なければ、低いクリック単価でも上位表示されやすく、ユーザーからのクリックも獲得しやすいといえます。そのため、狙って競合他社の少ない広告を出せれば、コストを抑えながらも大きな成果を望めるでしょう。
ユーザー訪問数の増加が可能
クリック単価を低く設定しておくと、予算内で継続的に広告運用が行えるため、ユーザーの目に触れる期間が長くなり、訪問数の増加が見込めます。クリック単価を高く設定しすぎると、運用の途中で予算を超えてしまい、継続した広告運用が難しくなる可能性があるでしょう。
また、単価を低く設定しておけば、上位表示の頻度が上がりユーザーから多くのクリックを獲得できるようになったときも、費用の負担を抑えられます。クリック単価を抑えることは、ユーザー訪問数の増加と、増加した際の継続運用に役立ちます。
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Instagram広告のクリック単価に関するよくあるFAQ
ここでは、Instagram広告のクリック課金方法を検討している方に向けて、広告に関する疑問に回答していきます。クリック単価という言葉に聴き馴染みがない人や、周辺用語への理解を深めきれていない人は、こちらのQ&Aをとおして要点を理解しましょう。
最低金額は定められているのか?
Instagram広告では最低金額が定められています。最低出稿金額は、1日100円です。そのため、1日100円からお試しで広告運用を開始できます。広告運用の経験が浅い場合や、複数の広告を配信して様子を見たい場合などでも、Instagram広告であれば費用を抑えて運用が可能です。
ただし、クリック課金方法は、オークション形式の広告のため、競合他社が多い広告を出稿する場合は、予算が低すぎると掲載順位がなかなか上がらず、広告運用の効果を思うように得られない可能性があるでしょう。
支払う方法は何があるのか?
Instagram広告の運用にかかった費用の支払方法は以下のとおりです。
・各種クレジットカード(Visa・American Express・Mastercard・Discover)
・デビットカード
・オンライン銀行
・PayPal
自動決済と手動決済の2通りの方法があり、手動決済はオンライン銀行振込でのみ利用可能です。
まとめ:Instagramの広告はクリック単価への理解を深め適切な運用を行おう
Instagram広告は、Instagramを利用するユーザーに対してアプローチできる宣伝方法です。課金方法は4種類あります。その中でもクリック課金方法は、ユーザーが広告をクリックするたびに費用が発生する仕様であり、コンバージョンを高めたい場合に有効な課金方法です。
クリック単価を低く抑えつつ上位表示を狙って、高い費用対効果を得たい方は、広告運用を専門とする企業に、運用を依頼するのも一つの手段です。コストを抑えながら高い効果を生むためには専門的な知識やスキルが求められます。社内で人材の確保ができない場合は、外部の専門家に頼りましょう。
Lifunextは、Meta Business Partners認定パートナーです。大手代理店出身のコンサルタントが多く在籍し、高品質な運用ノウハウを提供することができます。Lifunextの特徴はコンサルタントの評価制度を「顧客の評価」と連動して行っており、真のクライアントファーストなご提案を行える体制を大切にしています。
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新卒で楽天グループ株式会社に入社。モバイル事業に従事し、プロジェクトマネージャーとして基地局建設推進のためのコネクションプロジェクトに携わる。現在はLifunextにてWEBコンサルタントとしてデジタル領域の広告運用に従事。ECや旅行系等のBtoCをメインに、ダイナミック広告やクリエイティブ検証に強みを持つ。