SNS広告の効果的な活用ポイントは?メリット・デメリットも解説

当記事ではSNS広告を運用する際に知っておきたい広告の効果を上げるポイントやSNS広告のメリット・デメリット、媒体ごとのメリット・デメリットを紹介します。効果的なSNS広告を運用するためにはターゲットの設定や適切な媒体の選択が大切です。

目次

SNS広告の活用による効果

SNS広告とは、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のプラットフォームサービスを利用して出稿する広告を指します。FacebookやX、Instagramなどのプラットフォームを活用することで、従来のTVなどのマス広告と比較すると、コストを抑えてユーザーにアプローチできることがメリットです。ここでは、SNS広告を活用することで企業が得られる効果を紹介します。

効果1:多くのユーザーへの認知拡大

SNSはユーザー数が多いことと、シェアやリツイート、いいねなどの機能により、配信した広告がさらにユーザーの手によって共有されたり、拡散されたりします。そのため、自社の商品やサービスを知らない潜在層にまで認知拡大が可能です。企業側が一定の配信を続けるだけで、それを閲覧したユーザーが自由に広めてくれる効果が期待できるため、より多くのユーザーへ商品やサービスを知ってもらえるでしょう。

効果2:細かいターゲティングが可能

SNSでは、プラットフォームへ登録するときに、地域や性別、年齢、趣味、関心など、ユーザーの詳細を入力する必要があります。そのため、SNS広告を打ち出す際にターゲットを細かく絞ることが可能です。とくに実名登録が必要なプラットフォームでは、より精度の高いターゲティングがしやすく、物販に適しているといえます。SNS広告の運用を開始する前にターゲットやペルソナを明確にして、広告配信を行うターゲット層を絞ると、広告費を抑えつつ効果的な広告を打ち出せると期待できます。

効果3:幅広い世代にもアプローチ可能

SNSはプラットフォームによってさまざまな年齢層の人々が活用しているため、幅広い世代にアプローチが可能です。とくに10代や20代は複数のSNSを併用している人も多いため、若い世代へのアプローチにSNSは有効といえます。また、Facebookは40代の中年層の利用も多いため、ターゲット層の年齢を高めに設定する場合は、活用がおすすめです。このようにプラットフォームによって年齢層の幅が異なりますが、複数のSNSを利用すれば幅広い世代に対し、それぞれ適した広告を配信して自社サービスや商品のアピールができます。

SNS広告とはWeb広告の一種

SNSプラットフォームを活用して広告の配信を行うSNS広告。プラットフォームによって年齢層はさまざまで、多くの世代にアプローチできる魅力を持っています。ここでは、SNS広告の種類を6つ紹介します。

SNS広告の種類は主に6つ

SNS広告の種類は主に6つあります。こちらでは6つのSNSの特徴とユーザー層を以下の表にまとめました。

SNSの種類特徴ユーザー層
X匿名で利用できる拡散力がある認知度アップが期待できる幅広い年齢が使用しているとくに10~20代の利用が多い
Facebook実名登録が必要精度の高いターゲティングが可能物販に適している30代・社会人・ビジネスに活用している人が多い
Instagram匿名で利用できるイラストや写真の掲載が可能物販に適している女性の利用者が多い20代の利用も多い
TikTok広告クリエイティブに反応がもらえる現実での行動につながりやすいとくに10代~20代が多い30代もよく利用している
LINEチャットがメインのSNSユーザー数が多い幅広い年齢層が使用しているアクティブユーザーが多い
YouTubeほかのSNSよりも配信できる広告動画の時間が長い
ブランディングや知名度向上が行える
10~20代の利用率が90%50代でも利用率75%と幅広い世代が利用している

SNS広告の効果を最大限発揮するためのポイント

ここでは、企業がSNS広告を活用して大きな効果を得るためのポイントを紹介します。幅広い年齢層に対してターゲットを絞って、広告を配信できるSNSですが、適切に活用できないと思うような効果を得られません。SNS広告の特徴を生かして効果を最大限発揮するためにも、次の3つのポイントを参考にしてください。

SNS広告を打つターゲットの明確化

SNS広告を活用する効果として、精度の高いターゲティングが行えるとお伝えしました。この効果を生かすためには、企業側がターゲット層を明確にする必要があります。細かくターゲットを絞れるSNSの特徴を生かすためには、広告をどの年齢層に見せたいのか、商品やサービスをどのような悩みを抱えている人に購入してほしいのかなど、最終目標を達成するターゲットのペルソナを細かく設定しましょう。ペルソナを設定したうえで広告のメッセージやデザインを決めていくとよいでしょう。

商品やサービスに合う媒体選択

SNS広告とひと口にいっても媒体によって特徴が異なります。SNS広告の効果を得るためには、企業が売り出したい商品やサービスの特徴とマッチする媒体を選択することが大切です。たとえば、女性向けの美容製品を販売したい場合は、女性かつ若い世代が多く利用しているInstagramでの広告配信が適しています。一方で、ビジネスパーソン向けのセミナーや講習会の認知を拡大させたい場合は、30代の利用が多くかつ実名登録が必要なFacebookでの配信が適しているでしょう。必ずしも一つに媒体を絞る必要はありませんが、SNS媒体を利用する層と商品やサービスの特徴がマッチする配信先を選択することが大切です。

一定期間ごとに効果を検証

SNS広告の配信は、一定期間ごとに効果を検証し、改善を行いましょう。SNS広告は、一度作成して配信すれば効果を得られるというわけではありません。クリック率やコンバージョンなどの情報を収集して分析を行い、媒体の選択は適しているか、設定したターゲット層からの反応は高いか、など広告配信が効果を発揮しているか確認を行いましょう。

効果を検証するにあたって、最初に具体的な数値目標を立てておくと分析を行いやすいといえます。数値目標を設定していないと改善する項目やタイミングがあやふやになってしまいます。SNS広告の効果を発揮するためにも、数値目標を定めて効果検証を行いましょう。

SNS広告を利用するメリット

ここでは、SNS広告の利用によって得られる企業のメリットを紹介します。
また、SNS広告の特徴である精度の高いターゲティングを行うために選択できるターゲティングを一覧で紹介します。

SNSの種類選択できるターゲティングの種類
X(旧Twitter)・地域ターゲティング
・年齢ターゲティング
・性別ターゲティング
・言語ターゲティング
・端末、携帯電話会社といった利用者ごとのターゲティング
・会話ターゲティング
・イベントターゲティング
・ツイートエンゲージャーターゲティング
・キーワードターゲティング
・映画とテレビ番組のターゲティング
・興味関心ターゲティング
・フォロワーが似ているアカウントのターゲティング
・カスタムオーディエンス(リスト)
・カスタムオーディエンス(ウェブサイトアクティビティ)
・カスタムオーディエンス(アプリアクティビティ)
Facebook・コアオーディエンス(基本ターゲティング)
・カスタムオーディエンス
・類似オーディエンス
Instagram・ユーザー属性ターゲティング
・インタレストターゲティング
・カスタムオーディエンス
・類似オーディエンス
TikTok・基本情報・通信環境・興味
・関心・カスタマイズ
LINE・デモグラフィックターゲティング
・オーディエンス・クロスターゲティング
YouTube・オーディエンスターゲティング
・コンテンツターゲティング

メリット1:情報が拡散されやすい

SNS広告では、広告を閲覧したユーザーがさらに情報を拡散してくれる可能性があります。SNS広告は、拡散力の高いことが大きなメリットの一つです。魅力的なコンテンツが制作できれば、いいねやシェア、リツイートなどによってユーザーからユーザーへどんどん情報を広めてもらえる可能性が高まります。

何かのタイミングで話題となれば、一気に話題が高まり認知度をアップできるでしょう。近年、SNSで話題になるとニュースで取り上げてもらえる場合もあり、さらに大きな宣伝効果を得られる可能性を秘めています。

メリット2:ユーザーとのコミュニケーションが可能

SNS広告では、リプライや引用などコメントを残す機能が備わっているため、広告配信主である企業とユーザーがコミュニケーションを取ることが可能です。SNS広告を閲覧して疑問を持ったユーザーに対して回答もできます。

メリット3 :コストパフォーマンスが高い

SNS広告は平均クリック単価が安く、Web広告の中でもコストパフォーマンスが高い広告といえます。費用が発生するのは、主に広告がクリックされたときと、インプレッション数が一定数を超えた場合がほとんどです。

SNS広告を利用する際のデメリット

ここでは、SNS広告を利用するにあたってのデメリットを紹介します。

デメリット1:炎上のリスク

SNS広告は情報拡散力の高さが魅力の一つですが、一方で炎上リスクも隠れています。ポジティブな内容も拡散してもらえますが、ネガティブな情報も同じように拡散されてしまいます。そのため、広告内容にユーザーが不快に思う情報が含まれていないか慎重に確認し、幅広い層に配慮することが大切です。

デメリット2:魅力的でないと記憶に残らない

拡散力の高いSNS広告ですが、多くのユーザーの目に留まるためには、興味を引く内容の広告でなければいけません。ありきたりな内容ではユーザーの記憶に残らず拡散も期待できないでしょう。ユーザーが心惹かれる広告を配信できなければ、費用対効果も期待できません。効果的な配信を行うためには、ターゲットの属性を掘り下げる必要があります。

デメリット3:SNS広告の媒体選びに迷う

SNS広告を出すのが初めての場合、媒体の種類が多く迷ってしまいます。また、それぞれが異なる特徴を持っているため、どの媒体が自社の商品やサービスの広告として適しているかの判断が難しいでしょう。SNS広告に関するノウハウが自社にないと、効果的な媒体選びができず効果が見込めない可能性もあります。SNS広告で効率よく効果を上げたい場合は、外部の専門家に依頼するのも一つの手段です。

SNS広告で「X」を利用するメリット・デメリット

Xには、いいねやリツイートなどユーザーが広告に対して反応を示せる機能があります。そのため高い拡散力を期待できます。

「X」を利用するメリット

X広告のメリットは、拡散力が高いため広告費を抑えて認知度のアップが期待できる点です。Xでは、広告がユーザーによってリツイートされ、そのツイートから何かのアクションにつながっても費用は発生しません。そのため、ユーザーによる拡散は費用がかからずコストを抑えることが可能です

「X」を利用するデメリット

大きな二次拡散効果が期待できる反面、炎上リスクも同じように高いことを理解しましょう。不快に感じるユーザーがいないよう、広告の内容には細心の注意を払う必要があります。また、Xは匿名利用が可能で、登録時のユーザー情報が少ないため細かいターゲティングが難しい点もデメリットといえます。

SNS広告で「Facebook」を利用するメリット・デメリット

Facebookには、実名登録という大きな特徴があります。そのため、細かなターゲティングを行いたい場合に適しているSNS媒体です。

「Facebook」を利用するメリット

Facebookは、30~50代の経営者なども利用しているため、BtoBで高い効果が期待できます。また、実名登録制のため詳細なターゲティングが可能です。低い予算から出稿できる媒体のため、初めての運用で様子を見ながら行いたい方にも適しています。

「Facebook」を利用するデメリット

Facebookは、仕様変更が多いSNS広告です。そのため、広告のレイアウト変更が都度必要となり、柔軟な対応が求められます。また、アプローチできる層がFacebookに登録している人のみになる点も注意が必要です。

SNS広告で「Instagram」を利用するメリット・デメリット

Instagram広告は、タイムラインやストーリーズを活用して効果的に宣伝できる広告です。Z世代や女性の利用が多いため、若者向けの商材やサービス、女性が活用しやすい美容製品などのキャンペーンを行うのに適しています。

「Instagram」を利用するメリット

Instagram広告は、目的に合わせてさまざまなフォーマットの広告配信が可能なプラットフォームです。たとえば、画像や動画広告、カルーセル広告、ショッピング広告、アンケート広告などがあります。宣伝したい商品やサービスに合わせて配信方法を選べるため、より効果的な広告配信が行います。

「Instagram」を利用するデメリット

Instagram広告は、ほかのSNS広告と比べると拡散力が劣ります。XやFacebookはリツイートやシェアなど、ほかのユーザーに共有できる機能がありますが、Instagramには簡単に情報をシェアできる機能が備わっていないため、爆発的な拡散力は望めないでしょう。

SNS広告で「TikTok」を利用するメリット・デメリット

TikTokは10~20代の利用者が多くかつ女性ユーザーが多いため、女性向けの商品やサービスの宣伝に適しています。TikTokで配信できる広告には、TopView・起動画面広告、インフィード広告、ハッシュタグチャレンジ、ブランドエフェクト、Spark Adsなどがあります。

「TikTok」を利用するメリット

TikTok広告は、短い動画で気軽に視聴してもらえる特徴があります。また、楽曲の提供も豊富なため自社の製品やサービスに合わせて、適切な音楽を使用できます。商品やサービスのイメージと音楽の雰囲気がマッチしていれば、よりユーザーの印象に残りやすい広告配信が可能です。

「TikTok」を利用するデメリット

TikTok広告は、ほかのSNS広告と比べると広告費用が高いデメリットがあります。また、動画型の広告配信となるため、動画のクオリティやイメージによって成果が大きく変動します。動画に見慣れたユーザーたちの印象に残るような広告が制作できなければ、大きな成果を上げるのは難しいでしょう。

SNS広告で「LINE」を利用するメリット・デメリット

LINE広告はLINEユーザーに向けて広告を配信できる運用型広告です。LINE内のトーク一覧画面の最上部にある「トークリスト」や、企業・店舗のさまざまな投稿がチェックできる「LINE VOOM」、そのほか、各種LINEサービスへ配信が可能で、多くのLINE登録ユーザーへの広告の表示が見込めます。

「LINE」を利用するメリット

ユーザー数が多く保有しているデータが多いため、高い精度でターゲティングを行えるメリットがあります。また、国内ユーザー数が多いSNSのため、国内向けに製品やサービスをアプローチしたい企業に適しています。

「LINE」を利用するデメリット

LINE広告は、広告審査のハードルが高く、審査の結果が出るまでに数日ほどかかります。また、Instagram同様拡散力が低い傾向です。拡散力を期待して広告運用したい場合は、ほかの媒体を検討してみるのもよいでしょう。

SNS広告で「YouTube」を利用するメリット・デメリット

YouTube広告は、YouTubeやGoogle動画パートナーへの配信が可能な動画形式の広告です。ユーザーが動画を視聴する前や視聴中、そのほかYouTubeに掲載されている静止画のバナー広告などがあります。

「YouTube」を利用するメリット

YouTubeは幅広い年齢層が利用するSNS媒体のため、多くのユーザーにアプローチできるメリットがあります。また、広告動画は最低5秒スキップできない仕組みになっているため、一定時間視聴してもらえてテレビ以上の宣伝効果が見込める可能性もあります。

「YouTube」を利用するデメリット

YouTube広告は、スキップ可能な広告とスキップ不可能な広告があり、スキップ可能な広告の場合は、5秒以上経過するとスキップして最後まで視聴されない可能性があります。ユーザーに広告を最後まで視聴してもらうためには、興味を引く広告制作が大切です。

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まとめ:SNS広告を利用して商品やサービスを訴求しよう!

SNS広告は、SNSプラットフォームに配信する広告を指しており、さまざまな媒体で活用できる広告です。TVのマス広告よりも費用を抑えてユーザーに直接アプローチできる特徴があります。また、SNS媒体の数も豊富で、それぞれ利用ユーザーの特徴も異なります。そのため、SNS広告運用を成功させるためには、媒体の選択が重要です。宣伝したい自社のサービスや商品を利用してもらいたい層を明確にして、ペルソナに沿ったユーザーが多いSNS媒体で広告配信することが大切です。

効果的なSNS広告運用を行うためにも、各SNS媒体のメリット・デメリットを把握し、自社にあった媒体を選択して広告運用を進めましょう。

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