X(旧:Twitter)広告の種類や運用のポイントについて解説
X(旧:Twitter)は、10~20代の若年層を中心に多くのユーザーが利用しているSNSのひとつです。日本におけるアクティブユーザーは4,500万人以上。即時性・拡散性に優れたメディアとして、一個人から行政まで多くのアカウントが日々さまざまな情報を発信しています。
そんなX(旧:Twitter)に広告を出せる仕組みが、X(旧:Twitter)広告です。
そこで、X(旧:Twitter)広告に興味がある人のために、X(旧:Twitter)広告の特徴や種類、ターゲティングの方法などをまとめました。さらに課金タイミングや入札方法など気になる金額についての情報もまとめています。X(旧:Twitter)広告について知りたい人や、X(旧:Twitter)広告の運用を考えている企業の担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
X(旧:Twitter)広告の特徴は?
X(旧:Twitter)広告には「若いユーザーが多い」「拡散力が高い」という特徴があります。まずはこの特徴について説明します。
若いユーザーが多い
X(旧:Twitter)には、10~20代の若いユーザーが多くいます。
2020年にアライドアーキテクツ株式会社が行った調査によると、10代(15~19歳)全体の76.9%、20代全体の65.0%がX(旧:Twitter)を利用しています。総務省の人口推計によると、2020年の15~19歳の人口は約582万人、20~29歳の人口は約1259万人です。
この2つの数字から計算すると、10代のX(旧:Twitter)ユーザーは約447万人、20代のX(旧:Twitter)ユーザーは約818万人、合計約1,265万人と考えられます。X(旧:Twitter)広告を使うことで、多くの若いユーザーにリーチすることが可能になります。
拡散力が高い
X(旧:Twitter)には、拡散力が高いという特徴があります。
X(旧:Twitter)の拡散力が高い最大の理由は、リツイートや引用リツイートがクリック・タップひとつで簡単にできることでしょう。ユーザー側も気軽にリツイートをする傾向があります。リツイートされたツイートはさらに多くのユーザーの目に付き、さらに多くのリツイートを招きます。結果、数万回リツイートされ、いわゆる「バズる」ツイートが発生することも珍しくありません。
このような拡散力の高さは、ほかのSNSではあまり見られません。X(旧:Twitter)広告を利用すれば、この高い拡散力も使ってより多くのユーザーにリーチできる可能性があります。
X(旧:Twitter)広告の種類
X(旧:Twitter)広告には、大きくわけてプロモツイート、プロモアカウント、プロモトレンドの3つの種類があります。それぞれの種類について説明します。
プロモツイート
プロモツイートは、公式には「プロモ広告」と呼ばれる広告です。
プロモツイートは、通常のツイートと同じ形でタイムラインに表示されます。通常のツイートとは、左下にある「プロモーション」という文字の有無で見分けます。
プロモツイートは、通常のツイート同様、テキストのみだけでなく画像や動画を添付することも可能です。また、通常のツイート同様リプライ、リツイートやいいねをすることもできます。リツイートができることから、拡散力の高さが期待できるというメリットがあります。
ただし、タイムライン上でほかのツイートに紛れて流れていってしまうため、ユーザーに目を止めてもらうための工夫は欠かせません。
プロモアカウント
プロモアカウントは、公式には「フォロワー獲得広告」と呼ばれる広告です。タイムラインやタイムラインの右側、「おすすめユーザー」欄に表示されます。こちらも同じく「プロモーション」という表示が出ることから、プロモアカウントだと判断できます。
プロモアカウントでは、フォローボタンがアカウントの横に表示され、より手軽にフォローできるようになっています。フォロワーを集めたいときに効果的な広告形式です。
プロモトレンド
プロモトレンドは、X(旧:Twitter)ホーム画面の右側やトレンドページに表示される広告です。公式には「X(旧:Twitter)テイクオーバー」と呼ばれます。
プロモトレンドは24時間、トレンドの最上部に掲載することができます。純粋なトレンドは頻繁に入れ替わりますが、24時間ずっと表示され続けることから多くのユーザーの目に触れることが期待できます。
X(旧:Twitter)テイクオーバーには3つの種類があります。「トレンドテイクオーバー」「トレンドテイクオーバープラス」「タイムラインテイクオーバー」です。
トレンドテイクオーバーは、X(旧:Twitter)のトレンドリストに表示さる広告です。
トレンドテイクオーバープラスは、デスクトップ版の「おすすめ」やモバイル版の「話題を検索」の最上部に表示される、動画を使った広告です。
タイムラインテイクオーバーは、ユーザーががその日最初にX(旧:Twitter)にアクセスしたタイミングでタイムラインに表示される広告ツイートです。
ツイートの形状
X(旧:Twitter)広告のツイートの形状は以下の5つがあります。
- テキストのみのツイート
- 画像つきのツイート
- 動画つきツイート
- ウェブサイトカード
- カンバセーショナルカード
それぞれどのようなツイートになるか、実例を紹介しつつ説明します。
テキストのみのツイート
まずは、テキストのみのツイートです。画像なども何も添付しない、シンプルな形のツイートです。
とてもシンプルなツイートなのですが、タイムラインに表示させる場合はほかのツイートに埋もれやすくなります。プロモツイートに使う場合にはあまりおすすめできない形式です。
画像付きのツイート
JPG、PNG、GIF画像をつけたツイートです。添付できる画像は4枚が上限です。なお、画像の有無は文字制限に影響しないため、テキストも全角140字までつけることができます。
添付された画像はアイキャッチ的な役割を果たします。そのため、タイムライン上でユーザーの注意も引きやすくなるでしょう。クオリティが高い、ユーザーの興味を引きつけるようなユニークな画像を添付すれば、注目される可能性はさらに高くなります。
画像をオリジナルで作成したいときはCanvaがおすすめです。広告画像はもちろん普段のTwitter投稿画像の作成にも使えます。詳しくはCanvaのX/Twitter投稿をご覧ください。
動画つきのツイート
動画をつけてツイートすることもできます。動画はX(旧:Twitter)アプリで録画したものか、パソコンやスマートフォンに保存されているものをアップロードして使います。画像同様、動画もツイートの文字制限に影響は与えません。また、動画の長さは140秒以内という制限があります。アップロードした動画が60秒以内の場合は、自動的にリピート再生されます。
動画を使うことで、実際の肉声を直接伝えることができる、商品やサービスのイメージや使い方などをよりわかりやすく伝えることができるなどのメリットが見込めます。
その一方で、動画撮影や編集に手間がかかるなどのデメリットもあります。動画つきツイートを行うかどうかは、メリット・デメリットを比較した上で慎重に検討しましょう。
ウェブサイトカード
ウェブサイトカードは、ツイート内に画像・動画を「カード」として表示させ、そのカードをクリックした人をリンク先に誘導する方法です。画像がアイキャッチになるため興味を引きやすく、リンク先にも誘導しやすいことから、多くのプロモツイートがこの方法を使っています。
X(旧:Twitter)広告のウェブサイトカードは、任意の画像・動画を使って作成できます。ユーザーの興味を引きやすい画像・動画を使って作成するとよいでしょう。
カンバセーショナルカード
カンバセーショナルカードとは、特定のハッシュタグをつけたツイートができるポタンをつけた広告です。ハッシュタグは最大4つまで設定できます。
この広告の場合、たとえばユーザーが一番上のボタンをクリックすると「#毎日使ってる」というハッシュタグが自動的に入ったツイートを作成することができます。広告主とユーザーは、そのハッシュタグを通じてコミュニケーションをとることができます。
カンバセーショナルカードは、X(旧:Twitter)広告だけでなくX(旧:Twitter)プロモーションにもしばしば使われます。ハッシュタグを使って広告を盛り上げたい場合に適した形式といえるでしょう。
X(旧:Twitter)広告のターゲティング
X(旧:Twitter)広告のターゲティング方法につは「テイラードオーディエンス」「特性」「条件」の3つの要素があります。ここでは、それぞれの要素について説明します。
テイラードオーディエンスターゲティング
テイラードオーディエンスターゲティングは、すでにフォロー、被フォローなどのつながりがあるユーザーをターゲットに広告を配信する方法です。リストを使った方法とウェブでの行動履歴を使った方法の2種類があります。
リストを使う場合は、すでに持っている顧客リストをアップロードしてターゲティングします。リストはメールアドレスやX(旧:Twitter)アカウントを元にしたものを使います。
ウェブでの行動履歴を使う場合は、まずウェブサイトにピクセルコードを設置します。そしてそのコードをもとに、ウェブサイトにアクセスしたことがあるユーザーをターゲティングします。
このほか、広告主が配信しているアプリのユーザーに対しターゲティングをすることもできます。その場合は、サードパーティ製のモバイルトラッキングパートナーを利用し、アプリのユーザーのデータを収集します。それからアプリのインストールなどのアクションを起こしたユーザーにターゲティングして広告を配信します。
オーディエンスの特性
オーディエンスの特性は、まだ何も接点を持っていないユーザーに対してもリーチできるターゲティング方法です。いわゆるデモグラフィックターゲティングに近いやり方だといえるでしょう。
主なターゲティングと特徴を以下の表にまとめました。
ターゲティング | 特徴 |
言語 | 特定の言語を使っているユーザーをターゲティングします |
地域 | 国や地域を使ってユーザーを絞り込み、ターゲティングします。日本国内の場合、都道府県レベルまで絞り込むことが可能です |
性別 | 男性のみ、女性のみ、男女両方のいずれかを選んでターゲティングできます |
年齢 | 年齢で絞り込み、ターゲティングします。年齢はユーザーが登録している誕生日をもとに判断されます。誕生日が登録されていない場合は、ユーザーがフォローしているアカウントから推測されます |
端末 | ユーザーが使用している端末モデルで絞り込み、ターゲティングします。また、1~6ヶ月間の任意の期間を指定し、その間に新しい端末を使いはじめたと判断できるユーザーというような絞り込みも可能です |
携帯電話会社 | どこの携帯電話会社の回線を使っているかで絞り込みます |
プラットフォーム | どのデバイスを使っているかでユーザーを絞り込みます |
OSとそのバージョン | 使っているOSとそのバージョンでユーザーを絞り込む |
Wi-Fi接続 | Wi-Fi接続しているユーザーに絞って広告を配信 |
上記のターゲティングは、複数の項目を組み合わせて指定することもできます。自社のユーザー層を分析し、それと近くなるように指定しましょう。たとえば女性向けのアパレル系の広告であれば「20代、女性、日本国在住」というように指定することができるでしょう。
オーディエンスの条件
オーディエンスの条件も、まだ接点がないユーザーにもリーチできるターゲティング方法です。
ターゲティングの条件は、X(旧:Twitter)上の行動や興味関心などをもとにオーディエンスを指定します。主な条件を以下の表にまとめました。
条件 | 内容 |
フォロワーと類似ユーザー | 任意のアカウントを指定し、そのフォロワーと、フォロワー層に近いアカウントをターゲティングし、広告を配信します |
キーワード | 指定したキーワードでターゲティングします。ターゲティングの対象になるのは、キーワードを含むツイートをしたユーザー、キーワードでX(旧:Twitter)検索したユーザー、キーワードを含むツイートをRTやいいねしたユーザーなどです |
興味関心 | 特定の興味関心があるユーザーをターゲティングします。興味関心があるかどうかは、そのユーザーのツイートやリツイート、フォローしているユーザーなどから判断されます。興味関心は細かく分かれていて、25カテゴリ350種類の中から選ぶことができます |
テレビ・映画 | 特定のテレビや映画に反応しているユーザーをターゲティングします |
会話 | 音楽やテレビ、スポーツなどのカテゴリを選び、それに対して興味を持っているであろうユーザーをターゲティングします。興味があるかどうかは、ユーザーのツイート内容などから判断します |
イベント | スポーツの国際大会や美術・芸術など、あるジャンルのイベントに対し興味を持っていると思われるユーザーを対象にターゲティングします |
条件は複数組み合わせて指定できます。たとえばアーティストのアカウントの「フォロワーと類似ユーザー」を指定し、さらに音楽に興味関心を持つユーザーを指定して、ライブハウスのプロモツイートを表示させることも可能です。どう組み合わせれば自社の商品・サービスのターゲット層に近いユーザーにリーチできるのか考えて指定するといいでしょう。
X(旧:Twitter)広告の課金形態
X(旧:Twitter)広告の課金は、事前に設定した広告の目的が達成されたときに発生します。その目的と課金タイミング、課金対象を表にまとめました。
目的 | キャンペーンの目的 | 課金対象 |
認知度向上 | リーチ | 1,000インプレッションごと |
検討 | 動画再生数 | 動画再生数ごと(動画の50%以上が画面に2秒以上表示されたとき、動画が拡大表示されたとき、ミュート解除操作が行われたタイミングで課金) |
プレロール再生数 | プレロール再生数ごと(課金タイミングは動画再生数と同じ) | |
アプリのインストール数 | アプリのクリック数ごと | |
ウェブサイトのクリック数 | リンクのクリック回数ごと | |
エンゲージメント数 | エンゲージメント回数ごと | |
フォロワー数 | フォロワー数ごと | |
コンバージョン | アプリのエンゲージメント数 | アプリのクリック回数 |
なお、課金が発生するのは上記のタイミングのみです。リツイートや引用リツイート、いいねやリプライについては、どれだけついても費用はかかりません。そのため、リツイートなどで拡散されればされるほどより多くの人の目に触れるため、費用対効果は高くなる傾向があります。
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X(旧:Twitter)広告の入札方式
X(旧:Twitter)広告の金額はオークション形式で決まります。その入札方法は「自動入札」「上限入札単価」「目標入札単価」の3種類です。それぞれの方法について説明します。
自動入札
自動入札は、予算を指定して、その範囲内で自動的に入札する方法です。入札金額は予算範囲内のもっとも低い金額で、もっとも高い効果が得られるように調整されます。
広告主が金額を指定し入札する必要がないことから、落札相場をよく知らない初心者でも利用しやすい入札方法といえるでしょう。まずはこの方法で入札し、どれくらいの金額で落札できるかを確かめてみることをおすすめします。ある程度相場が分かれば、自動入札以外の入札方法も検討するとよいでしょう。
上限入札単価
課金対象ごとに支払う上限の単価を設定し、入札する方法です。たとえば1,000インプレッションに1,000円まで払うというように指定した場合、1,000インプレッションの入札金額が1,001円以上になった場合は入札はされません。
この方法のデメリットは、相場感がないと入札そのものがうまくいかないことです。たとえば1,000インプレッション1,000円で入札していたとしても、実際の落札相場が1,500円であれば、いつまでたっも落札できないという状態になってしまいます。
ある程度X(旧:Twitter)広告の運用経験があり、課金対象であるアクションにどれくらい支払えば入札できるかを知っている人向けの方法です。
目標入札単価
目標入札単価は、課金対象であるアクションに対し目標金額を設定して入札する方法です。
上限入札単価は1,000インプレッションに1,000円までと上限金額を指定するのに対し、目標入札単価は1,000インプレッションに対し平均1,000円として平均金額を設定します。平均金額なので、実際に入札時は1,000インプレッション900円になることもあれば1,000インプレッション1,100円になることもありえます。
なお、目標入札単価はすべてのキャンペーンで利用できるわけではありません。利用できるのは「フォロワー数」「ウェブサイトのクリック数」「リーチ」「アプリのインストール数」「アプリのリエンゲージメント数」の5つのキャンペーンのみです。
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まとめ
X(旧:Twitter)広告は10~20代の若年層にリーチしやすく、拡散力がある広告です。テキストだけでなく画像や動画などさまざまな種類のツイートを使えるので、ユーザーの注目を集めやすいクリエイティブを作成するとより目に止まりやすく、拡散されやすくなるでしょう。
広告の金額はオークション形式で決まりますが、入札方法が複数あるため予算に応じた運用が可能です。こまかなターゲティングもできるので、自社のカスタマー層に近いユーザー層を設定して、より効果的に運用することもできます。
こういった特徴を理解したうえで、ぜひ、運用を検討してみてください。
Lifunextは、X(旧:Twitter)の認定代理店です。大手代理店出身のコンサルタントが多く在籍し、高品質な運用ノウハウを提供することができます。Lifunextの特徴はコンサルタントの評価制度を「顧客の評価」と連動して行っており、真のクライアントファーストなご提案を行える体制を大切にしています。
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